Recently, a chemist from Croatia suggested that convection might be responsible.
(最近、クロアチア出身の化学者が熱の対流が原因ではないかと示唆した。)
ワンポイント解説
<suggest=提案する>という理解では留学などを可能にする高いレベルの英語力を目指すには十分ではありません。語源的には「下から(sub-)」+「運ぶ・出す(gest)」という成り立ちの動詞で、「何かを控えめに差し出す」→「暗に示す」「示唆する」「…してはどうかと提案する」といった意味になります。次の2つの例文の意味をきちんと区別できているか確認しましょう。
(a)The mediator suggested that I was responsible for the discord.
(b)The mediator suggested that I be responsible for the discord.
(a)は「仲裁人は、不和の原因は私にあるのではないかと言った」という意味です。「仲たがいの原因はお前だ!」と断定したのではなく、あくまでも「示唆した」に過ぎません。(「明確に示す」という意味ではshowやindicateなどを用います。)<事実である可能性の控えめな指摘>という点が表現のポイントです。今回の『TOEFL® TEST スピーキング英単語』の例文はこちらの意味です。
一方(b)は「仲裁人は,その不和については私が責任をとってはどうかと提案した」という意味です。that節内の動詞が“be”という「原形」である点がポイントです。<suggest that S+原形(またはshould do)>は,事実である可能性を示すのではなく、「…してはどうかと提案する」という、(控えめながら)<望ましい方向への導き>を表します。
(『TOEFL® TEST スピーキング英単語』p.62 Unit3 Lecture2 Original③)
確認問題でチェック!
日本文の意味に合うように[ ]の中から適切なものを選んで英文を完成させましょう。
The research suggested that there [be / should be / is] a link between stress hormone levels and heart risks.
(その調査によって、ストレスホルモンのレベルと心臓疾患の危険性との間には何らかの相関関係がある可能性が示唆された。)
- 正解と解説
The research suggested that there [is] a link between stress hormone levels and heart risks.
☞ suggest that SV「…ではないかと示唆する」「…という可能性を示す」。
cf. <suggest that S+原形(またはshould do)>「…しようかと提案する」。
※本コーナーは『TOEFL® TEST スピーキング英単語』からアカデミックな場面でよく使われる英単語を紹介しています。TOEFL®テストの対策にご活用ください。
※本コーナーは『TOEFL® TEST スピーキング英単語』の編集チームが監修しています。
TOEFL® TEST スピーキング英単語
五十峰 聖・宇佐美 修 (著)
TOEFL®テスト開発・運営元である米国Educational Testing Service(ETS)公認トレーナーの講師陣が監修した英語学習の新定番!
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test
各セクションは0~30のスコアで評価され、そのスコアに応じて4または5段階のレベルに分けられます。このレベルはTOEFL iBT®テストにおけるCEFR levelを反映しています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Speaking)
Speakingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test」と併せてご活用ください。
SpeakingはETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されており、Delivery(話し方)/Language Use(語彙の使い方)/Topic Development(トピックの展開)の大きく3つのポイントに分かれています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Writing)
Writingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test」と併せてご活用ください。
Writingに関してもETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されています。
英語圏の大学・機関だけでなく、世界の大学・機関で、公式スコアとして留学や就活などに活用されています。コンピュータ上で受験し、スピーキングは回答音声をマイクを通して録音、ライティングはタイピングで回答します。
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2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。
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