The brain judges distance by what it knows to be the normal size of things in sight.
(脳は見えているものについて脳が標準的だと認識している大きさを基準にして距離を判断する。)
ワンポイント解説
judgeは<jus-(法)+dicare(示す)>に由来する語で、その由来通りに「基準に従って判断する者」が第一義です。それは、裁判においては「裁判官、判事」、スポーツなどの競技においては「審判、審査員」など分野によって異なる訳語に転じますが、「公正・中立な判断を下す人」という意味は変わりません。この基準が日常的な場面においてはやや緩み、「適切な判断を下す能力のある人」という意味合いで、例えばMy boss is an excellent judge of character. (私の上司は人を見る目がとても鋭い)のように用います。
judgeに関してよく見られるミスの1つは、この名詞の意味の取り違えで、「判断」そのものを表すつもりで用いてしまうものです。「彼は優れた判断を下した」ならば、He made a good ×judge.ではなくHe made a good 〇judgment.が正しい表現です。このミスは「ジャッジを下す」というカタカナ表現に由来するものと思われます。気をつけましょう。またjudgmentのスペルも、×judgementとしてしまうミスが頻発しますので、この点も注意しましょう。
『TOEFL® TEST スピーキング英単語』の用例でのjudgeは動詞です。「ある基準にしたがって判断する」というjudgeの基本的な意味をよく表していますが、日常でよく聞かれる次のような場合はどうでしょう?
【例】
A:Did you hear the way he talked? He must be a snob.
「彼の話ぶり、聞いたかい? きっと俗物だな」
B:You shouldn’t judge people like that.
「そんな風に人を判断するのはよくないよ」
もちろん、Aさんは「自分なりの基準」にしたがって判断しているのですが、そこは人間。浅はかだったり、偏っていたりする「基準」もありますよね。そこで、しばしばjudgeには「自分本位に何かを決めてかかる」という意味合いが生じるのです。本来の「公正・中立」な意味合いから外れるのが面白いですね。このズレが特によく感じられるのが、judgmentalという形容詞。一般に「判断の拙速な」「頭から決めてかかる」という批判的な意味合いで用いられます。
【例】
We try not to sound judgmental when we give advice to our students.
「学生に助言する際には、決めてかかったような言い方にならないようにしている」
(『TOEFL® TEST スピーキング英単語』 p.211 Unit10 Lecture1 Paraphrase⑩)
確認問題でチェック!
日本文の意味に合うように[ ]内の語句を並べ替えて英文を完成させましょう。ただし、文頭で用いる語も小文字にしてあります。
[can / how / only by / we / students / judge] academic achievement?.
(どうやって学業成績だけで学生を判断できるというのか。)
- 正解と解説
[How can we judge students only by] academic achievement?
☞ How can S do? 「どうやってSは…できようか」「Sに…できるはずがない」。
☞ judge A by B「AをBで判断する」。
※本コーナーは『TOEFL® TEST スピーキング英単語』からアカデミックな場面でよく使われる英単語を紹介しています。TOEFL®テストの対策にご活用ください。
※本コーナーは『TOEFL® TEST スピーキング英単語』の編集チームが監修しています。
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