Liquid water only exists at temperatures between 273K and 373K.
(液体の水は273ケルビンから373ケルビンの間の温度でしか存在しない。)
ワンポイント解説
temperatureという名詞はご存じですよね。「温度」という意味です。では今回はここから拡げて、英語での「温度」の世界を眺めてみましょう。
例えば「水温」はwater temperatureと言います。ちょっと気をつけてほしいのは「お湯の温度」もwater temperatureということです。英語のwaterは温度に関係なく使えるので、日本語の「湯」にあたる意味も含まれているのです。では「気温」はどうでしょうか。air temperatureという表現もあるのですが、「気温」はtemperatureだけで表すのが通例です。よくある例文を1つ挙げておきましょう。
In the past one hundred years, the global average temperature has been rising. In 2100, the rise of the sea level can be over 80 cm.
「この100年間に世界の平均気温は上昇してきている。2100年には海面が80センチ以上上昇する可能性がある」
では「体温」はどうでしょう。これもbody temperatureという表現もありますが、通例はtemperatureだけで「体温」という意味を表し、人を表す所有格の後でよく使われます。例文を見てみましょう。
Let me take your temperature.「体温を測りましょう」
病院でdoctorやnurseによく言われる表現です。このように体温を「測る」時にはtakeをよく使いますのでtake one’s temperature「…の体温を測る」とセットで覚えておきましょう。take the temperatureだと「気温を測る」となります。
では次の例文です。
Water boils at 100℃.
この文の意味は簡単で「水は100度で沸騰する」ですよね。さて問題は「100℃」という表現です。これって何て読むかご存じですか…。正解は、a[one] hundred degrees centigradeもしくはa[one] hundred degrees Celsiusです。centigradeは「摂氏度」という意味で、日本語で正確に訳すとa[one] hundred degrees centigrade「摂氏100度」ということになります。ではCelsiusは何でしょう?Celsiusはスウェーデンの天文学者アンデルス・セルシウスのことで、1742年に彼が摂氏温度を考案しました。その名を取って欧米では「セルシウス度」と呼ばれています。でもどうしてそれを日本語で「摂氏」というのでしょうか。実はセルシウスの中国語音訳が「摂爾思」となり、その頭の漢字をとって「摂氏」というわけです。
Water boils at 212°F.
今度は°Fですね。こんなの見たことないよ、という人もいるかもしれません。これは「華氏温度」で、degrees Fahrenheitと言います。日本ではほとんど馴染みがない単位ですが、「真水の凝固点を32華氏温度、沸騰点を212華氏温度とし、その間を180等分して1華氏度とした温度」ということであり、ドイツの物理学者ガブリエル・ファーレンハイトが1724年に提唱したものだそうです。
つまり上記英語は「水は華氏212度で沸騰する」と訳せますが、内容的には「水は100度で沸騰する」というのと同じ意味になります。
アメリカでは主に華氏温度を使うので、天気予報での気温、体温計の表示、お料理のレシピなどこの単位に慣れておかないと大変なことになります。体温計を見て、
「おいおい体温が90度だよ、死んじゃうよー」
とならないように。大丈夫、それは華氏温度なら平熱です。
なんだが温度の世界って結構めんどうですね。
(『TOEFL® TEST スピーキング英単語』 p.79 Unit4 Script)
確認問題でチェック!
[ ]に入る適切なものを、①~④の中から1つ選びましょう。
Our teacher said that water freezes at [ ].
① 0°F ② 32°F ③ 100°C ④ 32°C
- 正解と解説
答 ② 32°F
(私たちの先生は、水は華氏32度で凍ると言いました。)
☞ 摂氏0度は、華氏32度であることに注意。
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