皆さん初めまして、こんにちは。
TOEFL® Web MagazineでTOEFL iBT®テスト対策シリーズを連載させていただくことになりました。
担当の五十峰 聖(いそみね・せい)と申します。
簡単な自己紹介ですが、生まれは東京、育ちは千葉。19歳の時に渡米して学部、大学院、社会人とアメリカで過ごしました。現在は日本の大学で英語講師を勤める一方、ETS Authorized Propell® Facilitatorとして、教育関係者を対象としたTOEFL®テストに関するワークショップや、学生や一般の方を対象としたスキルアップセミナーなどを日本全国で実施しています。全国各地で様々な人々に出会えるのと、より多くの方にTOEFL®テストに関する正しい知識と対策法を理解していただけるのが毎回楽しみです。もし皆さんのお近くでセミナーなどがあれば、是非とも立ち寄ってください。
さてこの連載に関してですが、毎月の更新を予定しておりまして、Propell Facilitatorとしての知識、また私自身のTOEFL®テスト受験体験や教えた経験を基に、TOEFL iBT®テストの勉強法や解答アプローチ、sample、practice question、教材の使い方、などいろいろアドバイスしていこうと思っております。
とはいえ毎回TOEFL iBT®テストの全セクションを扱うことはできませんので、セクションやテーマを絞って毎回変えながら、皆さんの学習に役立てていただけるような情報を毎回連載していこうと企画していますので、ご期待ください。また皆さんからのご要望やご質問がありましたら、連載の内容の御参考にさせていただきたいと思いますので、是非ともお寄せください。
では早速第1回目のTOEFL iBT®テスト対策シリーズの内容に移っていきましょう。今回のテーマはSpeakingセクションです。
Speakingを最初のテーマに選んだ理由はいくつかありますが、やはり一番の理由としては多くの日本人受験者にとって一番スコアが伸び悩んでいるセクションだからです。また私が今まで学生に教えたりワークショップを行ってきたりした中でも、一番興味と質問が集中するセクションでもありますね。今後の連載においては実際にarticleを読んだり、音声を聴いていただいたり、sample practiceを読者の皆さんに行っていただいたり、連載をまたいで宿題(!)を出し、次の連載で答えあわせをしたりするなど、実践的な対策法を行うことも考えています。ですがまず始めは、TOEFL iBT®テストのSpeakingに対する正しい知識から!という観点からお話させていただきます。
さてこの「誤解」という言葉に注目したかもしれませんが、そうなのです。TOEFL iBT®テストのSpeakingに関しては、結構誤解が多いのです。それだけちょっとミステリアスな、というか、解かりにくいセクションなのだと思います。しかしこの連載を通して、Speakingセクションの全貌が明らかになるのです!!・・・というのは大袈裟ですが(笑)、やはり間違った知識を持ったまま試験に臨んでも良い結果は望めないでしょう。それでは少しでも誤解を解くべく、今までに寄せられた質問を基に、Q & A形式で解説しましょう。
TOEFL iBT®テストスピーキングってどうやって勉強すればいいのですか?
スピーキングってなんだかんだ言って、最終的にはやはり発音ですよね?
これもセミナーで頻繁に受ける質問です。答えから言うとNOです。つまり発音だけが大事なのではない、ということです。この質問の「やはり発音ですよね?」という部分にはやはりネイティブ並みの発音ができないとダメですよね?」というニュアンスが込められていると思うのですが、そういうわけではないのです。高得点をとる人でも、アメリカ人のそれには程遠い発音の人もいますし、各国の訛り・アクセントがバリバリ入っているものがほとんどです(TOEFL® Official Guideを既に勉強された方は、サンプル回答の音声が入っていますので、聴いてみるとよいでしょう)。また機会を改めて説明しますが、ETS(TOEFL®テスト開発団体)が公表しているスコア基準表によると、Speakingのスコア基準は大きく別けて以下の3カテゴリになります。
a) Delivery
b) Language Use
c) Topic Development
このうちa) Deliveryが主に音声に関する基準なのですが、ここだけ良くても、あとの2カテゴリが疎かになってしまっては高得点はでません。解かりやすく例えると、バリバリの帰国子女の方で、発音もアメリカ人そのもの、という人がいたとしましょう。ただその人が必ずしもb) Language Use(使っているボキャブラリの豊富さや正しさ)、そしてc) Topic Development(話のサポート、展開)において長けているとは限りません。むしろムチャクチャな文法で、あまりきちんと論理的に話を展開できていないかもしれません。
各タスクで4点満点を取るには、これらの3カテゴリから1つでも欠けてしまうとダメなのです。もちろん、発音が良いに越したことはありませんが、それ以外にもたくさんやるべき事がある、というのをまずは心に留めといてください。では具体的に何をすべきか、については今後話していきますね。
TOEFL®テストの塾の先生から、「スピーキングにはちゃんとイントロダクション、ボディ、そして結論がないと高得点がでない」と言われました。本当ですか?
TOEFL iBT®テストSpeakingって、パソコンに向かって話すのですよね?チャットみたいな感じでリアルタイムで相手と話すのですか?
パソコンに向かって話すって、なんか変な感じというか恥ずかしいというか・・・どうしたらいいでしょうか?
五十峰 聖先生
桜美林大学 芸術文化学群 特任講師
ETS Authorized Propell® Facilitator
ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
関連情報
Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test
各セクションは0~30のスコアで評価され、そのスコアに応じて4または5段階のレベルに分けられます。このレベルはTOEFL iBT®テストにおけるCEFR levelを反映しています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Speaking)
Speakingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT®test」と併せてご活用ください。
SpeakingはETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されており、Delivery(話し方)/Language Use(語彙の使い方)/Topic Development(トピックの展開)の大きく3つのポイントに分かれています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Writing)
Writingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test」と併せてご活用ください。
Writingに関してもETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されています。
英語圏に限らず、世界の大学・大学院、その他機関で活用されています。また日本国内でも大学/大学院入試、単位認定、教員・公務員試験、国際機関の採用、自己研鑽、レベルチェック、生涯学習など活用の場は広がっています。
自宅受験TOEFL® Essentials™テスト
2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。
TOEFL ITP®テストプログラムは、学校・企業等でご実施いただける団体向けTOEFL®テストプログラムです。団体の都合に合わせて試験日、会場の設定を行うことができます。全国500以上の団体、約22万人以上の方々にご利用いただいています。