皆さんこんにちは。卒業のシーズンや年度末で仕事に忙しかった方も多かったことでしょう。また新学期・新年度を迎えるにあたり気分も新たに気が引き締まりますよね。TOEFL®テスト対策も引き続き頑張りましょう。
さて、前回に続き、今回もReadingについて説明していきます。
皆さんこんにちは。2月はどのように過ごされたでしょうか。大学生の方はすでに春休みに入っているかと思います。海外に旅行したり、自動車免許を取ったりなど忙しく過ごしていることでしょう。そういえば以前、大学生の教え子がCIEEの海外ボランティ[…]
d)Sentence Simplification Questions
Basic Comprehension Questionsの最後は、Sentence Simplification Questionsと呼ばれるタイプの問題です。前回触れたようにBasicのカテゴリには入っていますが、若干難しいというか、少し作業を伴います。この問題の狙いは、その名前からもわかるように「センテンスをシンプルにする」、すなわち「長く複雑な文章から主要な情報を判明させる」事にあります。また最終的には選択肢の中から1つ選ばなくてはなりませんので、その時に「主要でない詳細や別の表現に惑わされない」という能力が測定されると思ってください。
では早速問題形式を見てみましょう。まずは本文からです。
Large wind farms might also interfere with the flight patterns of migratory birds in certain areas, and they have killed large birds of prey (especially hawks, falcons, and eagles) that prefer to hunt along the same ridge lines that are ideal for wind turbines. The killing of birds of prey by wind turbines has pitted environmentalists who champion wildlife protection against environmentalists who promote renewable wind energy. Researchers are evaluating how serious this problem is and hope to find ways to eliminate or sharply reduce this problem. Some analysts also contend that the number of birds killed by wind turbines is dwarfed by birds killed by other human-related sources and by the potential loss of entire bird species from possible global warming. Recorded deaths of birds of prey and other birds in wind farms in the United States currently amount to no more than 300 per year. By contrast, in the United States an estimated 97 million birds are killed each year when they collide with buildings made of plate glass, 57 million are killed on highways each year; at least 3.8 million die annually from pollution and poisoning; and millions of birds are electrocuted each year by transmission and distribution lines carrying power produced by nuclear and coal power plants.
(source: ETS, TOEFL® Practice Test Set 3, Electricity from Wind)
この様にパッセージの中の1センテンスがハイライト(グレーがかっている)されます。出題の対象はあくまでもこの1文ですので、基本的にこれ以外の情報を考慮する必要はないのですが、やはりある程度文脈を理解した上でこの1文を読んだ方がより理解度が深まりますので、参考までに周囲も読んでおくことをお勧めします。
続いて設問はこのようになります。
(ハイライトされたセンテンス内の重要な情報を、一番よく表現しているのは以下のどのセンテンスか?不正解の選択肢は意味を大きく変えたり、重要な情報が抜けていたりする)
ということで「重要な情報を一番良く表現している」選択肢を探すということは、一番良いparaphrase(言い換え)はどれかということですね。Incorrect~以下は注意点ですが、特に気にしなくて大丈夫でしょう。またこの設問は毎回同じ文言ですので、特に毎回注意して読む必要はありません。
では選択肢を見る前に、まずはこのハイライト文を分析しましょう。これは皆さんが本番で解くときにも必要な作業です。
これを転換語(接続詞や副詞など)を中心に、内容ごとにまとめます。
- ① Large wind farms might also interfere with the flight patterns of migratory birds
(巨大な風力発電地帯は、渡り鳥の飛行ルートの邪魔をする) - ② and they have killed large birds of prey
(そして捕食的な鳥を殺した) - ➂ that prefer to hunt along the same ridge lines that are ideal for wind turbines
(それらの鳥は、風力タービンに理想な山の尾根で狩りをする)
となりますね。さて、選択肢を見てみましょう。これに内容的に一番近いのはどれでしょう。また不正解はどこがいけないのでしょうか。
- a. Hawks, falcons, and eagles prefer to hunt along ridge lines, where wind turbines can kill large numbers of migratory birds.
- b. Wind turbines occasionally cause migratory birds to change their flight patterns and therefore may interfere with the areas where birds of prey prefer to hunt.
- c. Some of the best locations for large wind farms are places that may cause problems for migrating birds and birds of prey.
- d. Large wind farms in certain areas kill hawks, falcons, and eagles and thus might create a more ideal path for the flight of migratory birds.
いかがでしょうか。では選択肢を分析していきます。
- a. Hawks, falcons, and eagles prefer to hunt along ridge lines, where wind turbines can kill large numbers of migratory birds.(×).
タービンが殺すのは渡り鳥ではなく、捕食的な鳥ですし、山の尾根はタービンにとって理想的な場所です。 - b. Wind turbines occasionally cause migratory birds to change their flight patterns (×)and therefore may interfere with the areas where birds of prey prefer to hunt.
タービンによって渡り鳥の飛行ルートが「変わる」とは書かれていません。
- c. Some of the best locations for large wind farms are places that may cause problems for migrating birds and birds of prey(○).
具体的に邪魔をする・殺すとは書いてありませんが、渡り鳥と捕食的な鳥両方にとって、巨大な風力発電地帯は問題であることがわかります。 - d. Large wind farms in certain areas kill hawks, falcons, and eagles and thus might create a more ideal path for the flight of migratory birds(×).
渡り鳥にとって理想のルートを作る、とは書いてありません。
よって正解は(C)でした。ここで気を付けていただきたいのは、あくまでも「4つの中で一番うまく言い換えてある選択肢を選ぶ」ということです。この(C)も元々のセンテンスの内容を完璧に言い換えているわけではありません。しかし「巨大な風力発電地帯 = 両方の鳥にとって不都合」という構図は変わっていませんね。あくまでも主要な情報・構図がぶれていなければ、例え完璧な言い換えになっていなくても大丈夫です。むしろ正解は漠然としていると思った方が良いでしょう。
いかがでしょうか。読む範囲が狭い事やセンテンスの詳細に注意をするという点ではBasic Comprehensionかもしれませんが、主要な情報を選ぶ、またそうではない物にダメ出しをする、というスキルは練習を通して培う必要があります。是非とも継続して慣れてください。
では最後に別の問題を1つ解いていただき、今回はここまでにしましょう。
a. Because their seeds grow in places where competing plants are no longer present, dandelions are classified as opportunists.
b. Dandelions are called opportunists because they contribute to the natural processes of erosion and the creation of gaps in the forest canopy.
c. The term opportunists applies to plants whose seeds fall in places where they can compete with the seeds of other plants.
d. The term opportunists applies to plants whose falling seeds are removed by natural processes.
(source: ETS,TOEFL® Practice Test Set 1, Opportunist and Competitors)
いかがでしたか?解答・解説は下記をご覧ください。それでは今回はここまでにしましょう。
解答・解説(PDF:64.9 KB)
解答・解説はこちら
※TOEFL iBT®テストは2019年にテスト内容の一部が変更となりました。現在のテストと異なる内容が含まれておりますが、基本的な考え方や学習方法に違いはないため掲載しています。詳細はこちらをご確認ください。 […]
五十峰 聖先生
桜美林大学 芸術文化学群 特任講師
ETS Authorized Propell® Facilitator
ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
学習サポート・関連情報
★テスト受験までの8週間サポート★
初めてTOEFL iBT®テストを受験される方のうち、次の対象者には週1回✖️8週間 の受験支援メール配信とTOEFL iBT® Test Prep Plannerの無料配送を行っています。
対策塾などに通わず、独学で勉強されている皆さん、「TOEFL®テストの勉強は孤独・心配・不安…」と感じていませんか?
ETS Japanは、8週間サポートを通じて、学習計画の立て方や、勉強に必要な情報の探し方をお手伝いします。目標スコア獲得に向けて受験日まで一緒に進んでいきましょう!
★公式教材を利用して目標スコアを目指そう★
目標スコア別に公式教材を利用した学習法を教材ショップのスタッフがご提案。学習の目安や各教材ごとの学習方法など、ぜひ参考にしてください。
Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test
各セクションは0~30のスコアで評価され、そのスコアに応じて4または5段階のレベルに分けられます。このレベルはTOEFL iBT®テストにおけるCEFR levelを反映しています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Speaking)
Speakingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT®test」と併せてご活用ください。
SpeakingはETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されており、Delivery(話し方)/Language Use(語彙の使い方)/Topic Development(トピックの展開)の大きく3つのポイントに分かれています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Writing)
Writingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test」と併せてご活用ください。
Writingに関してもETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されています。
英語圏に限らず、世界の大学・大学院、その他機関で活用されています。また日本国内でも大学/大学院入試、単位認定、教員・公務員試験、国際機関の採用、自己研鑽、レベルチェック、生涯学習など活用の場は広がっています。
自宅受験TOEFL® Essentials™テスト
2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。
TOEFL ITP®テストプログラムは、学校・企業等でご実施いただける団体向けTOEFL®テストプログラムです。団体の都合に合わせて試験日、会場の設定を行うことができます。全国500以上の団体、約22万人以上の方々にご利用いただいています。