※TOEFL iBT®テストは2019年にテスト内容の一部が変更となりました。現在のテストと異なる内容が含まれておりますが、基本的な考え方や学習方法に違いはないため掲載しています。詳細はこちらをご確認ください。
皆さんこんにちは。ゴールデンウィークも終わり、だいぶ学校や仕事のリズムが落ち着いてきた時期ではないでしょうか?私が現在住んでいる大分県別府市は、4月に起きた熊本・大分大地震によって被災してしまいました。熊本の状況に比べれば被害状況は全然軽いものですが、それでも避難所で不安な毎日を過ごした人や、自国に帰国した留学生などもいて、学校が休校になるなど落ち着かない状況が続きました(今でもまだ余震は続いています)。少しでも早い復興を望むと同時に、そのような逆境にも負けずに英語スキルを向上させたい、という熊本・大分の学習者に少しでも役に立てればと思います。みんなで頑張っていきましょう!さて今回はレベル別・TOEFL iBT®テスト4技能対策⑤の中級Readingです。対策①(第35回 レベル別・TOEFL iBT®テスト4技能対策①「初級Reading対策・必須アカデミック語彙習得法」)では初級Readingにおいて、必要なアカデミック単語について学習しました。中級においては、具体的な問題の傾向と対策について学びましょう。
ある程度のアカデミック単語が蓄積されたら、徐々に、より実践的なReadingセクション対策を始めましょう。中級において必要な対策アプローチには、大きく分けて2つあります。
中級Reading対策アプローチその① 本文の読み方
まず考える必要があるのは「本文を読む」という作業についてです。大前提としては、満点を目指すよほどの上級者でなければ、本文を全部読む必要はない、ということです。多くの方が「Reading = 全部読めないといけない」と考えてしまいがちのようです。もちろん最終的に全部読めるような読解力を身に付けるのは必要になってきますが、最初からそれを目指す必要はありません。
中級レベルで必要な読み方としては、
① 全体を通してのメインアイディア、主要な主張などが大体わかる(= スキミング)
➁ 設問で要求されている情報を探して、周辺を集中的に読む(= スキャンニング)
の2つの読み方が中心になってきます。①にはある程度の練習が必要になってきますが、最初はそれが無理だとしても構いません。➁ができていれば点数はある程度稼げます。読み方などについては、過去の連載(第9回 TOEFL iBT®テストReading対策 No.2スコアアップの心得10か条)の中の、心得その1~3でも触れていますので、ぜひとも参考にしてください。
Reading対策アプローチその➁ 問題の解き方
本文の読み方がある程度わかってきたら、次は実際に個々の問題の解き方について考えましょう。こちらも読み方同様、設問全てに正解できる必要はまだないので、まずは今の自分に解ける問題から解きましょう。
大きく分けて3つの問題タイプがある、ということをまずは理解しましょう。
2)Inference Questions
3)Reading to Learn Questions
このうち、中級レベルでまず押さえておきたいのは1)Basic Comprehension Questionsです。ある程度余裕がある人は、その次に2)Inference Questionsを目指してもよいかと思います。
具体的な解法や例題は以前の連載で扱っていますので、下記(第12回 TOEFL iBT® テスト Reading対策 No.3 Basic Comprehension Questions)を参考にしてください。
Reading対策アプローチその➂ 時間配分と配点
制限時間がある以上、Readingに限らず時間配分は大切です。しかし今までの多くの生徒の話を聞いていると、やはり「Readingで時間が足りなかった」という声が多いようです。
様々なケースが考えられると思いますが、よく聞くのは下記のような内容です。
・1つの問題に時間をかけすぎて、残りの問題に充分時間がとれなかった
・3つのパッセージのうち、前半に時間をかけすぎて、最後の1パッセージが全然できなかった
ここで大切な考え方は以下の通りです。
5秒で解ける問題も、5分かけてようやく解いた問題も、価値は同じ。つまり、頑張って5分かけてもそれほどその努力は比例するものではないので、時間がかかる問題は飛ばして、時間がかからない問題を優先する。
設問の後半や、3つ目のパッセージにも易しい問題は含まれているので、必ずそこまでたどり着くように時間を配分する。前半だけに集中して解いてしまうと、後半で簡単にとれるはずだった得点を落としてしまうことになるのでもったいない。
いかがでしょうか。ぜひともリンク先の例題を実際に解いてみて、自分のアプローチを確認してみてください。
次回は「中級Listening対策」を扱います。お楽しみに!
五十峰 聖先生
桜美林大学 芸術文化学群 特任講師
ETS Authorized Propell® Facilitator
ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
学習サポート・関連情報
★テスト受験までの8週間サポート★
初めてTOEFL iBT®テストを受験される方のうち、次の対象者には週1回✖️8週間 の受験支援メール配信とTOEFL iBT® Test Prep Plannerの無料配送を行っています。
対策塾などに通わず、独学で勉強されている皆さん、「TOEFL®テストの勉強は孤独・心配・不安…」と感じていませんか?
ETS Japanは、8週間サポートを通じて、学習計画の立て方や、勉強に必要な情報の探し方をお手伝いします。目標スコア獲得に向けて受験日まで一緒に進んでいきましょう!
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Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test
各セクションは0~30のスコアで評価され、そのスコアに応じて4または5段階のレベルに分けられます。このレベルはTOEFL iBT®テストにおけるCEFR levelを反映しています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Speaking)
Speakingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT®test」と併せてご活用ください。
SpeakingはETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されており、Delivery(話し方)/Language Use(語彙の使い方)/Topic Development(トピックの展開)の大きく3つのポイントに分かれています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Writing)
Writingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test」と併せてご活用ください。
Writingに関してもETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されています。
英語圏の大学・機関だけでなく、世界の大学・機関で、公式スコアとして留学や就活などに活用されています。コンピュータ上で受験し、スピーキングは回答音声をマイクを通して録音、ライティングはタイピングで回答します。
自宅受験TOEFL® Essentials™テスト
2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。
TOEFL ITP®テストプログラムは、学校・企業等でご実施いただける団体向けTOEFL®テストプログラムです。団体の都合に合わせて試験日、会場の設定を行うことができます。全国500以上の団体、約22万人以上の方々にご利用いただいています。