第4回 BNC/COCA word family lists (Nation, 2017)


British National Corpus(BNC)とCorpus of Contemporary American English(COCA)由来の語彙リストであるBNC/COCA word family listsはニュージーランド、ビクトリア大学ウェリントン校のPaul Nation教授が作成した語彙リストです。25,000語レベルまでのワードファミリーを網羅しています。

 

 

Webサイトから10,000語レベルまでの見出し語を掲載した語彙リストがダウンロードできます。見出し語以外のワードファミリーメンバーについては、Range program with BNC/COCA lists 25,000 wordsという名前のZipファイルに含まれておりこちらもダウンロードできます。どちらもWebサイトからダウンロードができます。

英語をやり直したい場合、どの単語を学習すべきかという質問を受けた際に、私はBNC/COCA word family listsの3,000語を基本語として推奨します。TOEFL®テストを受験する場合は、少なくとも4,000語までは習得してほしいと伝えています。見出し語を中心に3,000-4,000語を直接学習(『第3回「何」を「どのように」学習するか』参照)するだけでなく、その知識を深めるために異なる文脈に出会う必要がありますので多読や多聴を行い間接的に学習もすべきです。多読というと、Penguin Readersのような使用する単語や文法を制限したグレーディッドリーダーがよく用いられますが、4,000語レベルを超える語のインプットを得るのには不十分とされています(Schmitt & Schmitt, 2014)。4,000語レベル以上のインプット量を増やすのに適切な教材としてMid-frequency graded readersがあります。このリーダーはBNC/COCA word family listsを用いて単語レベルをコントロールしていますので、BNC/COCA word family listsのインプット量を増やすのに適しています。現在、10を少し超える作品が無料でダウンロードできます。同一の作品が4,000、6,000、8,000語の3段階のレベルに分けられています。4,000語を習得している学習者であれば、4,000 word levelを用いることで98%のテキストカバー率が得られるように語彙レベルが制限されています。5,000語レベルの語が若干含まれていますが、理解が可能な範囲となります。

Mid-frequency graded readersも上述したWebサイトからダウンロードが可能ですのでBNC/COCA word family listsと併せて活用してほしいと思います。

次回をお楽しみに!

 

【引用文献】
・Nation, I.S.P. (2017). The BNC/COCA Level 6 word family lists (Version 1.0.0) [Data file]. Retrieved from https://www.wgtn.ac.nz/lals/resources/vocabulary-lists
・Schmitt, N., & Schmitt, D. (2014). A reassessment of frequency and vocabulary size in L2 vocabulary teaching. Language Teaching, 47(4), 484-503.

 

 

金子雅也先生

金子雅也先生
東洋大学 総合情報学部総合情報学科 助教

ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator

#金子雅也先生

 

 


上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。


 

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