Academic Spoken Word List(ASWL)はDangらによって開発されたアカデミックな話し言葉を対象とした語彙リストです。多くの語彙リストの欠点として、質や対象の問題があります。例えば、TOEFL® テストの語彙リストを作る場合、TOEFLテストのサンプルを集める必要があります。しかし、多くのTOEFLテストの語彙リストはETSが作成していない、非公式問題を含んでいます。このため、実際の試験と語彙レベルや高頻出語が異なるということがあります。また、上記「質」の問題以外に「対象」の問題があります。多くのTOEFLテストの語彙リストはリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングを全て混ぜています。書き言葉と話し言葉は高頻出語や語彙レベルが異なりますので(e.g., Nation, 2006)、書き言葉と話し言葉を区別する必要があります。
ASWLは上記問題を考慮して作られました。大学での講義やセミナーをサンプルとしていますので質・対象ともにアカデミックな話し言葉の語彙リストとして適切と言えます。異なる学術分野において万遍なく高頻出する1,741語(ワードファミリー)がASWLを構成します。この語彙リストは『The Academic Spoken Word List』からダウンロードできます。ワードファイルやエクセルファイルがありますが、Dang, Coxhead, & Webb_ASWL flemmasと書かれているエクセルファイルが使い易いかと思います。このリストですが、1,741語全てを覚える必要はありません。BNC/COCA word family listsの2,000語を習得している方は、上記エクセルファイルのLevel3とLevel4に掲載されている455語が学習対象となります。BNC/COCA word family listsの3,000語を習得しているのであれば、Level4に掲載されている75語のみがターゲットとなります。上記ファイルには、見出し語とワードファミリーメンバーが掲載されていますのでそちらも活用してほしいと思います。
次回をお楽しみに!
【引用文献】
・Dang, T.N.Y., Coxhead, A., & Webb, S. (2017). The academic spoken word list. Language Learning, 67(4), 959-997.
・Nation, I.S.P.(2006). How large a vocabulary is needed for reading and listening? The Canadian Modern Language Review, 63(1), 59-82.
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
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SpeakingはETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されており、Delivery(話し方)/Language Use(語彙の使い方)/Topic Development(トピックの展開)の大きく3つのポイントに分かれています。
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