【TOEFL®テストスコア】
TOEFL® Essentials™テスト 2021年8月 10.0(Reading: 11、Listening: 9、Speaking: 9、Writing:11)
TOEFL iBT® Home Edition 2020年6月 86(Reading: 21、Listening: 23、Speaking: 18、Writing: 24)
【TOEFL®テスト以外の英語試験のスコア】
Duolingo English Test 2021年3月 115
受験の目的・目標
一番の目的は、担当するプロダクトの理解促進です。日本語の受験者Webサイトに掲載している情報に誤った情報や不足した情報がないかの洗い出し、プロダクトの強み・弱み、他社テストと異なる点を整理したいと思いました。また、テストを受けることによって、受験者側の視点で「痒いところに手が届く」販促物の作成や、問い合わせ対応に役立てたいと考えました。
あとは、単純にETSが16年以上ぶりにリリースしたWorldwide Admissions用の新しいTOEFL®テストを、いち早く日本人として体験したかったので、前評判などが一切ない段階で(試験が世界で一斉開始された日に)受験しました。日頃から新しいことや珍しいことに挑戦するのが好きな方なので、世界中で誰よりも早くこのテストを受けているんだ!と実感でき、気持ちが高ぶりました。
受験前の課題・弱み
・集中力が続かない(特にTOEFL iBT®テストのReadingセクション)
・すぐに解答が導けないとき、正解にこだわりすぎて、1問に時間をかけすぎてしまうことがある
・次の問題に進んでも、やっぱりあれはBだったかな等気になってしまい、すぐに頭の切り替えができないことがある
・母国語で聞かれても答えに困るようなトピックがSpeakingの質問に出たとき、臨機応変に解答出来ないことがある
受験対策・努力したこと
以前と比べ、仕事やプライベートの時間で英語を話す機会が限られており、Speakingのパフォーマンスが著しく下がっているという危機感がありました。そのため、自宅で受けられるビジネスパーソン向けの英語テスト(特にスピーキングに特化したもの)を受けたり、AIの英語学習アプリなどを活用したりしました。某英語テストの指標別評価でAccuracy、Interaction、Coherenceの3項目に改善余地があったので、スコアレポートに書かれていたフィードバックやレベルアップへの学習アドバイスを参考にしました。
また、テスト形式に慣れるため、受験日2週間前と、受験日前日にTOEFL® Essentials™テストのFree Practice Testを受けました。 Practice Testはアダプティブ式ではなく、レベルも簡単に設定されていたため、腕試しにはなりませんでしたが、テストの形式に少し慣れることで本番の緊張感は緩らぎました。
受験体験
受験の準備
過去にTOEFL iBT® Home Editionを受けたことがあるので、自宅受験は、どのタイミングでどのような準備が必要かは一通り心得ていたと思います。2回目以降の受験準備は簡単に感じられましたが、初回は色々と戸惑うことになるので、申込後・受験日までにやるべきことのページを隅々まで読んで対応することをオススメします。英語での情報提供は米国ETSのWebページで確認できますが、PC環境設定や接続に関することはProctorUのWebページ上から確認するような導線になっていて、少し複雑なので上記日本語でのまとめサイトが役立つのではないかと思います。
受験日当日のチェックイン
試験を開始する前に遠隔試験監督者であるProctorの担当者とチェックインを行います。見えない相手と英語で会話することが苦手な方や、やりとりを行わずにさっさと試験をしたいと思う方にとっては非常に煩わしいプロセスなのですが、個人的には試験の前に英語を話すことで口を慣らすことができたことは有り難かったです。
特にTOEFL®テストは非常に孤独感を覚えやすいテストなので、試験の前に自分のPCの環境設定を行なってくれる人がいること、また試験前にGood Luck!と声をかけてくれる人がいることは「よし頑張ろう!」と気持ちが高まるので、嫌ではありません。
私が試験に使用したPCは推奨OSよりもバージョンが新しいものだったので、試験監督用カメラ(名称 : Logmein)のアプリを許可するためのチェックボックスが押せず(押しても無反応)、2人のプロクターが交互にスピーカーを使いながらPCの環境設定を調べてくれました。解決手順が示されたYouTube映像を見て自分でも環境設定を変更することで、カメラを正しく起動させることができました。このやり取りもあり、通常チェックインにかかる時間より10分ほど多く時間を割くことになりましたが、私の試験を担当してくれたProctorは案内がわかりやすく、丁寧・親切だったので、安心して作業を進めることができました。
ちなみに、私の場合普段から使い慣れているPCだったので、日本語で書かれた情報やエラー表示を英語で伝えることに抵抗がありませんでしたが、試験日に使うPCの環境設定をあまり触ったことがない方や、日本語の情報を即座に英語に直して伝えることに抵抗がある方は、PCの言語設定を試験日当日のみ英語設定に切り替えておくことをオススメします。Proctorは日本語を話さない・読めない方なので、万が一チェックインのプロセスの中で予期せぬ設定・接続トラブルがあった場合、英語表記の方がスムーズに対応してもらえるかと思います。言語設定の切り替え方も、先程ご紹介した申込後・受験日までにやるべきことのページ の⑤受験日の流れを動画で確認するのセクションに載っています。
受験後の感想
Listening
北米のアクセントではない話者の質問や、出題によって音量が極端に小さいものがあり、少し苦労しました。
Reading
類義語のワードを選ぶ問題が複数出題されること、Academicな問題がTOEFL iBT®テストよりも少ないこと、文章の長さも短いことから解きやすいと感じました。残り時間が大量に余ったので、ゆっくり見直しをする時間が取れたのですが、このセクションで満点が取れなかったのは残念です。
Writing
文法の問題は、 TOEFL iBT®テストと比べると簡単に感じました。Email, discussionのパートに関しては、回答スペース欄のところに入力することで、メモをとったり、要点をまとめたりできたので、キーボードから手を離してホワイトボードとマーカーでメモを取る必要がなく、便利でした。
Speaking
TOEFL iBT®テストのSpeakingセクションでは、短い時間で話す内容を決めて、限られた時間内に簡潔に話すスキルが要求されますが、TOEFL® EssentialsTMテストのSpeakingセクションには冒頭に音読の問題があり、日本人の中学生・高校生にもチャレンジしやすい形になっています。制限時間に全て読み上げられないことを心配して早口で読み進めたところ、解答時間が20秒ほど余ってしまいました。もう少しイントネーションや細かな発音に注意を払ってしっかり読んだ方がよかったかもしれません。
一方、その後に続くListen and Repeatのセクションでは、流れてきた音声通りに音声を再現するスキルが問われます。音声が流れてから、録音を開始するまでの数秒間がとても長く感じ、その待機時間に短期記憶していた単語が飛んでしまうことがありました。言っている意味が聞き取れたとしても、全く同じ単語を使って話者が言っていることを繰り返すのは難しいです。
これまでに、洋画を見るときはできるだけシャドーイングしたり、通訳者養成学校でリプロダクションを習ったりしたのですが、このセクションでのスコアをあげるには、もう少し集中的に対策する必要がありそうです。このセクションのパフォーマンスを磨ける教材があったらぜひ試してみたいです。
Virtual video interviewでは、女性がリアクション(相槌)を取ってくれるので、本当にインタビューを受けているような臨場感、そして多少の緊張感を味わいながら解答できました。相槌のペースが機械的なので、次に話すことを考えている間も相槌を打たれていることに違和感を覚えて、少しペースが乱れましたが、マイクに向かって一方的に話をするよりは「対話している」という雰囲気を体験することができるので、実体験に近くて良いと思います。
Personal Video Statement
制限時間がなく、答える前に準備する時間を何分でも使えるのは楽で良かったです。1問目は、どの回でも同じ質問なので、事前対策していた内容を思い出して解答しました。2問目は、2つのテーマの中から1つを選んで解答する形式で、たまたま身近なトピックだったので、自分の考えを話すことができました。Webカメラのように自分の顔を見ながら話すので、慣れる練習をしてからの方がスムーズに話せる気がします。このパートが出願に使われる際、受験者が何を話すかということに加えて、目線の位置や、視線の配り方、間の取り方、話し方の癖、背景の映像など、非言語から得られる情報が多いので、マナーにも気を配っておいた方がよさそうです。
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試験全体のこと
個人的に、Listeningから始まり、Speakingで終わる流れは、とてもスムーズに感じられました。全体の受験時間も、TOEFL iBT®テストほど長くないので、集中力が課題の私には有難いテストでした。
個人の得意・不得意も影響するかと思いますが、Readingセクションはたっぷり回答時間が与えられ、前の問題に戻って解き直しができる様式になっています。一方、SpeakingとListeningは回答に一度しかチャンスがありません。そのためReadingが最も高得点を狙いやすいセクションのように感じました。
現実の留学生活に置き換えたとき、Speaking, Listeningの場面で、一度しかチャンスを与えられないということは少なく、聞き返したり、言い直したりできますが、テストにおいては「1回きりのパフォーマンスでどれだけ実力が示せるか」がポイントです。
Reading以外のセクションにも2回目の音声を聞く、回答を録音し直す等のセカンドチャンスがあると良いですが、そのような改訂がされない限りは、テスト対策教材等を使って1回のアウトプットの精度を高める練習が必要になりますね。
これから受験される方へのメッセージ
一般英語とアカデミック英語がバランス良く出題されるので、語学学校やコミュニティカレッジから留学を始める予定の学生さんに適したテストだと思います。TOEFL iBT®テストは100%アカデミックなテストなので、各分野の基礎的な単語力や背景知識がないとなかなかスコアアップが目指せませんが、 TOEFL® EssentialsTMテストは、回答の正解率よってある程度の難易度調整がされ、問題もテンポよく進んでいきますので、英語の授業が好きな学生さんや、英会話学校に通っている学生さんも、実力試しをしていただけるのではないでしょうか。
これからTOEFL® EssentialsTMテストを採用する教育機関は世界的に増えていきますので、出願時の要件にTOEFL® EssentialsTMテストが採用されているかをよく確認してみてください。
・TOEFL® EssentialsTMを採用している世界の大学・大学院・その他機関はこちら 希望する海外の大学・大学院の国・地域をSearch欄に入力して検索できます。
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
学習サポート・関連情報
★登録者特典をGETしよう!
2021年12月にTOEFL®︎テスト日本事務局のWebサイトでご紹介している情報を1冊にまとめたTOEFL®︎ Essentials™️テストの受験案内 Test Taker GUIDEが完成いたしました。
下記の登録フォームを提出いただいた方に、冊子をダウンロードできるURLをお送りしています。内容についていち早く把握されたい方は、ご活用ください。
自宅受験TOEFL® Essentials™テスト
2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。
TOEFL ITP®テストプログラムは、学校・企業等でご実施いただける団体向けTOEFL®テストプログラムです。団体の都合に合わせて試験日、会場の設定を行うことができます。全国500以上の団体、約22万人以上の方々にご利用いただいています。
英語圏に限らず、世界160か国以上、11,500以上の大学・大学院、その他機関で活用されています。また日本国内でも大学/大学院入試、単位認定、教員・公務員試験、国際機関の採用、自己研鑽、レベルチェック、生涯学習など活用の場は広がっています。