皆さんこんにちは。だいぶ寒くなりましたね。年内のTOEFL®テスト対策もあと少しとなりました!スッキリとした気分で年末年始を過ごせるよう、年内最後のラストスパートです。頑張りましょう!
さて今回は以前より募集していた「Speaking公開添削指導」の第1回目になります。ここでは実際に学習者の方に課題に答えていただき、その録音音声をここで紹介しながらアドバイスをしていきます。学習者の方はもちろん、読者の皆さんにとっても実際の指導の様子がここで音声を通してわかりますので、非常に有効な学習方法です。是非とも参考にしてください。それでは始めましょう!
学習者のご紹介
現在の英語力
英検準2級、TOEIC®テスト635 TOEFL iBT®テスト:未受験 TOEFL iBT®テストを受験する理由
大学の留学制度を使って留学をしたい。それによって英語力を高めるのと、世界を知ることでより広い視野を持ちたい。
今までのSpeakingの学習状況はどうか
学校の授業では話すことを目的としているため、文章が論理的に組み立てられない。また、ただ単語を並べるだけになってしまっている。
TOEFL iBT®テストの学習で困っている点や悩んでいる点
英語力も高くなく、独学で行っているのでどのように勉強すれば良いかという点。特にスピーキングは限られた時間の中で行うためパニックになってしまう。
なるほど、特に今まで特別にTOEFL®テストの Speaking対策をしたこともないので、まだ漠然とした方向性しか見出せていないようですね。ユイさんのように独学で対策しようとするのはなかなか難しいのも事実ですね。ご心配なく。そのような方々のための「ETS公認トレーナー直伝 TOEFL iBT®テスト対策、ここがポイント!」です!これから一緒に頑張りましょう。
出題Taskとポイント
さて今回は初めてということもあり、ユイさんにはまず Task 1、Independent Task を出題しました。トピックは以下の通りです。
“Describe a famous person you admire. Use details and examples in your response.”
(準備時間:15秒、解答時間:45秒)
気をつけるポイント
1.有名人が誰なのか、アメリカ人にわかり易いように説明する
アメリカ人でも知っているような人であればよいのですが、そうでない場合はきちんとそれが誰なのかを説明しなくてはなりません。
2. その有名人の功績は何か
1.と似ていますが、説明の中でなぜ有名なのか、つまりどういう功績がある人なのか、について触れる必要があります。
3. なぜその人をadmireするのか
1.と2.だけでは、単なる人物紹介で終わってしまいます。自分がその人に対する思い入れはどれくらいなのか、どうやってその人の事を知ったのか、どのような感情なのか、など自分の話も当然しなくてはなりません。
読者の皆さんもよかったら本番のつもりで、各自45秒で話して録音してみてはいかがでしょうか。
1回目提出とフィードバック
このトピックでユイさんに1回目の録音を提出していただきました。録音にあたっては初回の録音でもよいし、数回練習してからでもよいとの指示を出しました。
Topic Development
- 人物の紹介はできているが、事実の紹介だけになっているので、「なぜ私が admireするのか?」に触れていないのが問題。
- 例えば、この人の話をどこで聞いたのか(授業、テレビなど)、その時にどのような感情 だったのか、などを入れる。
Language Use/Grammar
- “My admirable person is…”
不自然な表現なので、“A person I admire is…”と簡単に直す。または“An admirable person for me”というのもあり。 - “He helped Jewish in World War II.”
間違いではないが、Jewish people としたほうが適切。 - “He issued visas from Lithuania to Japan…”
誰に発行したのか、また厳密には彼自身が「発行」したわけではないので、「ビザを取得するのに協力した」などの言い換えの方が適切ではないか。 - “He had priority Jewish…Jewish lives than his…”
than を入れるだけでは比較級にならないので、priority の使い方も含めて構文を見直す。 - 全体的にHe…He…He…という構文が続いている
断片的な印象になり、構文のバラエティが乏しい。また Transition markers(転換語)を積極的に使うようにする。
Delivery
- 全体的に声が小さいので、声のボリュームを上げて、ハッキリと。
- 発音そのものは良い。
- “He had priority Jewish…Jewish lives…”
このあたりが聞こえづらいのでクリアに話すように心がける。 - ペースが若干遅い。あまりにも遅すぎると、文章をつなぐのに自信がない、戸惑っている、と採点者に思われてしまうので、繰り返し練習してスピードを上げて、自信を持って堂々と話す。
2回目提出とフィードバック
上記のフィードバックを送ってから間もなくして、ユイさんから2回目の提出がありました。
どうでしょう?だいぶ improveしたのがおわかりですか?
これに対しての私のフィードバックです。
Topic Development
- 1回目のフィードバックで指摘した点が改善されていて良い。
- 感情を示す表現がもっとあると良かった。例えば “I was moved to tears!”(涙を流すぐらいに感動した!)ぐらい多少大袈裟にしちゃっても大丈夫!
Language Use/Grammar
- “When I knew about him…”
know は「知っている」という状態を表すのであり、「知った」という行動を示す時には“When I learned (found out) about him”などにするほうが適切。 - “by watching TV program his achievement”
…TV program about (またはon) his achievement. - “He issued visas from Lithuania to Japan…”
makeだと「~させる」という使役になってしまうので、helpのほうがいいだろう。 - Transition markers(転換語)
まだ少ないので、これからもっと意識して入れる必要がある。
Delivery
- “by watching TV program his achievement”
若干聞き取りづらいので、ゆっくり、ハッキリと! - 声量、ペースともにだいぶ良くなった。まだまだ頑張れる!
それではまた次回お会いしましょう!
五十峰 聖先生
桜美林大学 芸術文化学群 特任講師
ETS Authorized Propell® Facilitator
ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
学習サポート・関連情報
★テスト受験までの8週間サポート★
初めてTOEFL iBT®テストを受験される方のうち、次の対象者には週1回✖️8週間 の受験支援メール配信とTOEFL iBT® Test Prep Plannerの無料配送を行っています。
対策塾などに通わず、独学で勉強されている皆さん、「TOEFL®テストの勉強は孤独・心配・不安…」と感じていませんか?
ETS Japanは、8週間サポートを通じて、学習計画の立て方や、勉強に必要な情報の探し方をお手伝いします。目標スコア獲得に向けて受験日まで一緒に進んでいきましょう!
★公式教材を利用して目標スコアを目指そう★
目標スコア別に公式教材を利用した学習法を教材ショップのスタッフがご提案。学習の目安や各教材ごとの学習方法など、ぜひ参考にしてください。
Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test
各セクションは0~30のスコアで評価され、そのスコアに応じて4または5段階のレベルに分けられます。このレベルはTOEFL iBT®テストにおけるCEFR levelを反映しています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Speaking)
Speakingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT®test」と併せてご活用ください。
SpeakingはETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されており、Delivery(話し方)/Language Use(語彙の使い方)/Topic Development(トピックの展開)の大きく3つのポイントに分かれています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Writing)
Writingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test」と併せてご活用ください。
Writingに関してもETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されています。
英語圏に限らず、世界の大学・大学院、その他機関で活用されています。また日本国内でも大学/大学院入試、単位認定、教員・公務員試験、国際機関の採用、自己研鑽、レベルチェック、生涯学習など活用の場は広がっています。
自宅受験TOEFL® Essentials™テスト
2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。
TOEFL ITP®テストプログラムは、学校・企業等でご実施いただける団体向けTOEFL®テストプログラムです。団体の都合に合わせて試験日、会場の設定を行うことができます。全国500以上の団体、約22万人以上の方々にご利用いただいています。