第47回 レベル別・TOEFL iBT®テスト 4技能対策⑫「上級Speaking攻略法」

第47回 レベル別・TOEFL iBT®テスト 4技能対策⑫「上級Speaking攻略法」
皆さんこんにちは。2017年になりました。昨年に引き続き、今年もTOEFL® Web Magazineをよろしくお願いします。さて新年最初の連載はSpeakingです。今までの復習の意味でも、そしてこれからの目標としても、ぜひとも頑張ってください。

今まで扱ったレベル別Speaking対策においては、Independent Tasks(Task 1 & 2)とIntegrated Tasks(キャンパストピック、Task 3 & 5)において中級レベルのスコアを意識してきました。中級レベルというのは言い換えると “Fair”の評価を意味し、各タスクにおいて4点満点中2.5 – 3.0の範囲に相当します。トータルスコアではSpeakingセクション30のうち18 – 25程度の範囲にあたります。

今回目指すのは上級Speakingで、評価では “Good”を意味し、スコアでは各タスク4点満点中3.5 – 4.0にあたります。またトータルスコアで見ると26 – 30も可能なレベルとなってきます。ではそのためには何が必要なのか、以下で学習していきましょう。

 

上級Speaking攻略法①:キャンパストピック添削指導(上級編)

さて前回ではTask 3 & 5の対策として、実際の中級レベル学習者のサンプル解答と、それに対する私の添削指導を見ていただきました。
上級編の今回は、この同じ題材を使って、上級者のサンプル解答を見ていきましょう。
今回は1名の上級レベル学習者にご協力いただきました。

 

上級(正規留学程度を想定)
学習者のご紹介
社会人
タカシさん

  現在の英語力
10年以上前にワーキングホリデーで、カナダのトロントに1年間滞在していた。現在は仕事で英語を使う以外、特に対策はしていない。
 TOEFL iBTテストを受験する理由
英語力測定のため。
 目標スコア
TOEFL iBTテスト 100~120

※本コーナーでは、読者の方への目安として、初級(大学入試程度を想定)・中級(交換留学程度を想定)・上級(正規留学程度を想定)で対象者を分けておりますが、あくまで目安として参考にしてください。

 

学習者の提出と五十峰先生からのフィードバック

タカシさんの提出

 

五十峰先生からの音声フィードバック

 

コメントした通り

 

  • ・若干のためらい・詰まりなどはあるものの、音声面では全体的に聞き取りやすい
  • ・Listeningの情報を、理由2点までしっかりと含めている

 

という点が高評価の対象となります。改善点としては

 

  • ・ワードチョイスをより適切に
  • ・Readingからの情報を足す

 

などが挙げられます。これらを改善すれば、更なるスコアアップが期待できます。引き続き頑張ってください。

 

上級Speaking攻略法②:Task 4の特徴・形式を理解する

さてここからは、アカデミックトピックを扱うTask 4と6に焦点を当てていきます。

まずTask 4ですが、Reading → Listening → Speakingと作業が多いので、混乱しないように出題形式と特徴をおさえておく必要があります。それに関しては以前の連載『第32回 TOEFL iBT®テスト Speaking対策 公開添削指導⑨ Integrated Task 4』のTopic: アカデミックトピックで再確認してみてください(問題演習もありますので、余裕のある方はぜひトライしてみてください)。

 

上級Speaking攻略法③:Task 6の特徴・形式を理解する

続いてはTask 6です。このタスクはListening → Speakingという非常にシンプルな手順のみですが、以下の注意点が必要です

 

Task 6 – Listening注意点

・1 – 1.5分のアカデミックレクチャーを聞く
・その際、メインとなる概念や事象が何なのか(つまり何についての話か)
・通常1つの概念・事象に対して2つの具体例や方法、要因などが来るようになっている
・その2つの具体例を、できるだけ詳細にノートテイキングを行う

例:Main idea: 商品の販売戦略を練るのに、2つの要因を考慮しなくてはならない
#1:年齢層 (+ 具体例)
#2:地理 (+ 具体例)

Task 6 – Speaking注意点

・準備時間は20秒
・レクチャーを要約する。話せる時間は60秒
・その際、メインアイディアと2つの具体例を必ず含める
・時間配分に注意。時間内に確実に2つ目の具体例まで言及できないと減点となる

 

上級Speaking攻略法④:Task6 問題演習

それでは最後にTask 6を実際に体験していただきましょう。ノートテイキングの準備は大丈夫でしょうか?

Listen to part of a lecture in a business class.

 

 

Using points and examples from the lecture, explain the two major factors of product quality and how their role in consumer decision making has changed.

Preparation Time:20 seconds
Response Time:60 seconds

( TOEFL iBT® Quick Prepより)

 

いかがでしたか?それではポイントを整理していきましょう。

メインアイディア: Product quality consists of 1) reliability and 2) features.

具体例1: reliability (信頼性)

  • ・the absence of any defects or problems(欠陥がないこと)
  • ・以前→ people thought mainly about reliability
  • ・今日→ products are reliable in general
  • ・例: cars

具体例2: features(特徴、オプション)

  • ・People need additional factor in considering products(信頼性があがってきたので、それ以外のものが必要になってきた)
  • ・People today focus on features
  • ・Featuresとは: extra things a product has
  • ・例: electric windows, sun roofs, air conditioning, stereos

設問ではこれら2つの要素が「いかに消費者の購入意思において変化してきたか」と問われているので、

  • ・以前は商品のreliabilityをメインに考えていた
  • ・最近では、商品のクオリティが上がってきたのでreliabilityは当たり前。それ以外のfeaturesが購入の決め手となってきた

 

というIn the past… vs. Today….という時間の対比に言及して、話を組み立てると綺麗に収まります。

 

トランスクリプト(PDF:488KB)
詳細はこちら

 

それではお疲れ様でした。次回は上級Writing対策です。お楽しみに!

 

 

 


 

五十峰 聖先生 
桜美林大学 芸術文化学群 特任講師

ETS Authorized Propell® Facilitator
ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator

#五十峰聖先生

 


上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。


 

学習サポート・関連情報

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初めてTOEFL iBT®テストを受験される方のうち、次の対象者には週1回✖️8週間 の受験支援メール配信とTOEFL iBT® Test Prep Plannerの無料配送を行っています。
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ETS Japanは、8週間サポートを通じて、学習計画の立て方や、勉強に必要な情報の探し方をお手伝いします。目標スコア獲得に向けて受験日まで一緒に進んでいきましょう!

 

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Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test
各セクションは0~30のスコアで評価され、そのスコアに応じて4または5段階のレベルに分けられます。このレベルはTOEFL iBT®テストにおけるCEFR levelを反映しています。

toefl_speaking_rubrics

TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Speaking)
Speakingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT®test」と併せてご活用ください。
SpeakingはETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されており、Delivery(話し方)/Language Use(語彙の使い方)/Topic Development(トピックの展開)の大きく3つのポイントに分かれています。

TOEFL iBT Writing Section Scoring Guide TOEFL iBTテスト スコアガイド (Writing)

TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Writing)
Writingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test」と併せてご活用ください。
Writingに関してもETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されています。

TOEFL iBT®テスト/自宅受験TOEFL iBT®テスト「TOEFL iBT® Home Edition」
英語圏に限らず、世界の大学・大学院、その他機関で活用されています。また日本国内でも大学/大学院入試、単位認定、教員・公務員試験、国際機関の採用、自己研鑽、レベルチェック、生涯学習など活用の場は広がっています。

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TOEFL ITP®テスト
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