第3回 「何」を「どのように」学習するか

4,000ワードファミリーを習得するのに、どの語彙リストや本が好ましいでしょうか?私は、市販教材よりも学術論文に掲載されたものを強く薦めます。この理由として、学術論文に掲載されるには専門家による審査(査読)に通る必要があるからです。また、TOEFL®テスト に特化した語彙リストよりも留学後を見据えて学術目的の英語力を養成するのに役立つ教材を使用すべきだと考えます。上記の目標を達成すべく6つのリストを次回から6回にわたって紹介したいと思います。

 

Ⅰ.リーディング力向上を目的とした語彙リスト

第4回 BNC/COCA word family lists(Nation, 2017)
学術目的で英語を使うのであれば、上記リストの3,000-4,000語が最初の目標となり、最終的に8,000語前後の習得を目標とする。

第5回 Academic Word List(Coxhead, 2000)
アカデミックな英文に高頻出する570語(ワードファミリー)

第6回 Academic Vocabulary List(Gardner & Davies, 2014)
アカデミックな英文に高頻出する2,000語(ワードファミリー)

 

Ⅱ.話し言葉の向上を目的とした語彙・句動詞のリスト

第7回 Academic Spoken Word List(Dang, Coxhead, & Webb, 2017)
アカデミックな話し言葉に頻出する1,741語。上記BNC/COCAと併用して活用する。

第8回 PHaVE List(Garnier & Schmitt, 2015)
アメリカ英語最大のコーパスであるCOCAに高頻出する150の句動詞のリスト

 

Ⅲ.フレーズのリスト

第9回 PHRASE List(Martinez & Schmitt, 2015)
複数語から成るフレーズの高頻出リスト。505のフレーズを掲載。

基本的に語彙リストに関しては、意味の学習から始まり、ワードファミリーメンバーやコロケーション(単語と単語の自然な組み合わせ)の理解、多義、同義語など様々な面を学習してほしいと思います。上記の直接語彙学習に加えて、多読や多聴など間接的学習も理解を深めるために必要になります。

次回をお楽しみに!

 

 

金子雅也先生

金子雅也先生
東洋大学 総合情報学部総合情報学科 助教

ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator

#金子雅也先生

 

 


上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。


 

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