第31回 TOEFL iBT®テストスキル向上シリーズ その2 Identifying Problems

第31回 TOEFL iBT®テストスキル向上シリーズ その2 Identifying Problems

皆さんこんにちは。9月も後半になり、肌寒い気候が続くようになってきましたね。学校や仕事も大分落ち着いてきたのではないでしょうか。

 

今回は2つ目の重要なスキルを取り上げます。

 

Reading、Listening、Speaking、Writingを問わず、TOEFL iBT®テストにおいては「problems = 問題点」が頻繁に出題されます。例えば、 
  • ・Speaking Task 5における “Summarize the problem the speakers are discussing”
  • ・Listening conversationにおける “What is the student’s problem?”

 

などのように、直接出題に関わるケースもあります。一方で、 
  • ・Readingで世界の砂漠化の深刻さと原因、今後の展望について書かれている

 

など、全体的な内容理解の一部分として問題点を把握する必要がある場合もあります。いずれにしても重要なスキルは、以下の3つにまとめられます。今回はListening 題材を使いながら練習していきましょう。

 

Identifying Problems Skillその1. 冒頭で問題点をすぐに認識できること

会話や文章の出だしから問題点が挙げられ、それがベースとなってその後の展開につながるパターンはよくあります。例えば次のListening conversationの一部を読んで、その問題点が何かをすぐ理解してみてください。

 

 

Narrator
Listen to a conversation between a student and a librarian.

 

Student
Hi. I’m new here… I, uh, couldn’t come to the student orientation — and I’m wondering if you can give me a few quick pointers about the library? I’d really appreciate it.

 

Librarian
Sure. I’d be glad to…

 

 

Why does the student come to the library?
(A) To learn about the library’s resources
(B) To ask about interlibrary loans
(C) To attend the new student orientation
(D) To start work on a research project

(ETS TOEFL iBT® Test Quick Prep, Vol.1, Listening Practice Set 1より)

 

このように、冒頭のちょっとしたやり取りだけですでに一問出題されるのですね。今回は文字で読んでいただきましたが実際にはいきなり音声がサッと流れるだけですので、最初から集中して聞くようにしましょう。

ここでの問題点は、男性の “I, uh, couldn’t come to the student orientation”という部分ですね。明確に “My problem is…”とは言っていませんが、”I couldn’t…”と否定形に注意をすれば、何かができなかった、困っている、というニュアンスがすぐに取れます。そしてそれにより今回の出題で問われていた「男性が図書館に来た理由」というのがその後の “I’m wondering if you can give me a few quick pointers about the library?”(図書館について簡単に説明してくれませんか?)にあたります。pointer = 助言、アドバイスの事です。ですから正解は(A)ですね。

 

Identifying Problems Skillその2. その問題点の原因をできるだけ詳細に把握すること
Identifying Problems Skillその3. その問題点の影響や、対処法などがないかを追う

2点目と3点目は一緒に学習していきましょう。ただ冒頭で問題点を把握するだけでは足りません。その後のフォローアップが必要になってきます。そのフォローとは「原因」「影響」「対処法」です。これらをしっかりと聴き、更にはメモに記す事が必要です。

それでは次のリンクから音声を聞いていただきます。本試験のようにメモ取りを行ってみてください。その際、「問題点」「原因」「解決策」に注意しながら情報を記すようにしましょう。

 

Narrator
Now listen to two students as they discuss the announcement.

 

 Why does the woman go to see her professor?

   a. To get materials for a class she missed
   b. To discuss an assignment she is working on
   c. To ask a question about a video her class recently watched
   d. To inform the professor of changes in her schedule

 

Why does the professor change his mind about when he will lend the woman the video?

   a. He remembers that he does not have the video in his office.
   b. He realizes that the woman does not have a VCR
   c. He is worried that he will not have the video back in time for his class
   d. He realizes that he will not need the video until the following week.

 

Why will the woman stop by the professor’s office on Friday morning?

   a. To return the video to the professor
   b. To get the video from the professor
   c. To hand in an assignment to the professor
   d. To discuss the handouts with the professor

(ETS TOEFL® Practice Testより)

 

Skillその1で扱ったのと同様、Q1は問題点=会いに来た理由になっていますね。そしてQ2とQ3は問題点のその後、つまり解決策についての詳細が必要となってきます。

解答とスクリプトをここから参照して、各自で答え合わせと内容理解をチェックしてください。

次回はSpeaking Integrated taskの公開添削学習を予定しています。お楽しみに!

 

 


 

五十峰 聖先生 
桜美林大学 芸術文化学群 特任講師

ETS Authorized Propell® Facilitator
ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator

#五十峰聖先生

 

 


上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。


 

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TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Writing)
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