アカデミックリーディングの学習を行ってきた方であれば一度はこの名前を聞いたことがあるかと思います。ビクトリア大学ウェリントン校のAveril Coxhead博士が作成したこのリストは、わずか570語(ワードファミリー)ながら英語圏の大学1年生の教科書におよそ2行に1回の頻度で出現することが過去の研究で示されました。Academic Word List(AWL)はLongmanやOxford University Pressの辞書(e.g., Longman Exams Dictionary, Longman Dictionary of Contemporary English, Oxford Advanced Learner’s Dictionary, Oxford Student’s Dictionary of English)にも採択されていることから信頼性の高さが伺えると思います。
AWLを活用する上で重要な注意点があります。AWLはGeneral Service List(GSL)(West, 1953)という2,000語のリストに掲載されていない語で構成されていますので、前提としてGSLに掲載されている2,000語を知っている必要があります。GSL、AWLのダウンロード先は下記となります。
もう一つの注意点として、AWLの掲載語は多義語が多いので一つの意味だけでなく複数の意味を学習する必要があります。意味がアメリカ英語とイギリス英語で変わる単語(e.g., scheme)や品詞によってニュアンスが変わるもの(e.g., 名詞のparallelと形容詞のparallel)もありますので深く学習してほしいと思います。
最後に、AWLの学習教材になりますが、Vocabulary Powerシリーズ、もしくはFocus on Vocabularyシリーズ(どちらもLongman社)はAWLの語彙を多角的に学習できるよう構成されています。Vocabulary Powerシリーズは3冊から成り、1はGSL、2はGSLとAWL、3はAWLをターゲットとしています。1から3になるにつれて、単に焦点が変わるだけでなく、例文やエクササイズのレベルも変わるので購入する際はレベルの確認が必要です。Vocabulary Power3よりも難しい教材が良いという方はFocus on Vocabularyが良いかもしれません。AWLに関連したその他の教材やWebサイトは上述したAWLのダウンロード先のUseful linksを選ぶことで見つかります。
次回をお楽しみに!
【引用文献】
Coxhead, A. (2000). A new academic word list. TESOL Quarterly, 34(2), 213-238. West, M. (1953). A general service list of English words. London: Longman, Green and Co.
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
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