学習者の回答をETS公認トレーナーの田岡千明先生に公開添削していただきます。田岡先生の具体的なフィードバックを参考にして、無料練習テスト(TOEFL iBT® Free Practice Test )でSpaking対策を行いましょう!
Umiさん
現在の英語力
TOEFL iBTテスト 65
TOEFL iBTテストを受験する理由
大学進学の受験資格を得るため。(国際教養大学、上智大学、国際基督教大学、立命館アジア太平洋大学を視野)
目標スコア
TOEFL iBTテスト90
- 目次
- 問題演習
Umiさんの1回目の提出と田岡先生からのフィードバック(動画解説)
― 田岡先生の音声フィードバック(動画)
Umiさんの2回目の提出と田岡先生からのフィードバック(音声解説)
― 田岡先生の音声フィードバック(音声)
Umiさん感想(音声)
問題演習
今回Umiさんに挑戦していただくのは、SpeakingのIntegrated Tasks「読む+聞く+話す」です。Integrated Tasksでは、45秒もしくは50秒で記事を読み、それについての対話や講義を聞いた後、準備時間30秒で意見をまとめ、制限時間60秒の中で解答します。
▼ Integrated Tasks「読む+聞く+話す(2問)」の設問画面 ▼
今回の問題は無料練習テスト(TOEFL iBT® Free Practice Test )から、出題されています。読者の皆さんもチャレンジしてみましょう。
Read the article from a university newspaper. You will have 50 seconds to read the article. Begin reading now.
2. [ Read → Listening → Speaking ] 下記をクリックして音声を聞いてください
If this were an actual test question, you would have 30 seconds to prepare and 60 seconds to speak.
Umiさんの1回目の提出と田岡先生からのフィードバック
Umiさんはどのように回答したのでしょうか。確認してみましょう。
※Dropboxにリンクします
田岡先生からの音声フィードバック
回答の音声をとめながらコメントをしていきます。中には細かい指摘もありますが、がっかりしないでください。
準備時間も解答時間も限られた時間の中でのことなので、とてもよく出来ています。そんなプレッシャーの中での回答ですので、分かっていても言い間違いをしたり、言いたい言葉がでてこなかったりすることは多いと思います。自分ですでに気付いている間違いもあるでしょう。ただここではできるだけ気づいた部分を指摘させてください。すべては一度に修正することはできないかと思いますので、繰り返し起こっている問題点を中心に、最後にまとめとして優先的に修正していくべき部分や取り組んでいかれた方がよい部分についてお伝えさせていただきます。
コメントは主に音声部分、文法・語彙の部分(構文、語句の使い方)、そして内容部分の3つの側面に分けられます。複数の側面が関わっている場合もあります。それではUmiさんの回答を聞いていきます。音声を止めながらコメントしていきます。
- 動画のスクリプト
- 動画内で紹介した公開添削のポイントは下記の通りです。
① The woman disagree with the idea.
・disagreeに三人称単数の “s”をつけるのを忘れないように(文法・語彙)
・disagreeのdisagreeの/s/の音 舌の先を少々リラックスさせる (音声)
・the ideaをthe new policyなどの語彙に変える (内容)
・ideaの最後の母音はschwa / ə/ という曖昧な音に (音声)② The article suggest prohibiting riding bicycle because it’s danger for…dangerous for the peredicians(?) and it may cause traffic congestion.
・流暢に話せています(音声)
・articleの前の音(最初の’the’)発音に注意 (音声)
・suggestに三人称単数の“s”を(文法・語彙)
・prohibiting の最後の「う」の音を/ŋ/に (音声)
・riding bicycleのbicycleには複数形の“s”を(文法・語彙)
・pedestriansの発音、確かめておきましょう(音声)
・the articleはsuggest (提案している)のではなく、お知らせして(announces, says)います(内容)
・自転車はtraffic congestion(交通渋滞)を引き起こすとは言っていません(内容)
・可能であれば、「実際キャンパスでちょっとした事故があったから」と付け加えましょう(内容)③-1 And other alternative idea, they suggest using bus
・other alternative ideaのところは「自転車(を使うこと)の代替案として」という言い回しに(文法・語彙)
・using bus ではbusの前にtheが必要(文法・語彙)③-2 but she mentioned that accident mostly happened in night because of the lower visibilities
・mentioned はmentionsとして現在形に統一(文法・語彙)
・accidentはaccidentsと複数形に (文法・語彙)
・mostly /s/の発音に注意(音声)
・in night はat nightに (文法・語彙)
・because of ~ の前置詞句で理由を簡潔に述べているのはOK(文法・語彙)
・lowerの音 /r/ぽくならないように(音声)
・visibilities単語はよいです。ただ、複数形にはしないように(文法・語彙)
・visibilitiesの/z/の音が、/ʒ/(pleasure)の音に聞こえるので注意(音声)③-3 so it doesn’t matter in daytime.
・it doesn’t matterだと内容のニュアンスと異なるので言い回しを変える
例えば「自転車にのること」は will not pose a threatなど (文法・語彙 / 内容)
・in daytimeはin the daytimeに (文法・語彙)④-1 And also the campus is very large and it’s hard to move by using bus,
・内容的にはほぼOK(内容)
・largeとhardのar /ɑɚ/の音とlarge/ʤ/の音に注意(音声)
・moveはmove around[about]に (文法・語彙)
・usingのingの音に注意(音声)
・busはthe busに (文法・語彙)④-2 which comes only once per an hour.
・関係代名詞のwhich、よく使えています(文法・語彙)
・「バスが来る」のcomesはrunsに(文法・語彙)
・once per an hour はonce per hour またはonce an hourに(文法・語彙)⑤ So, it’s convenient for most of(?) university students, so she disagree with the idea.
・It’s convenientでは意味が反対になってしまいます。分かっていると思うのでもったいない! (文法・語彙 / 内容)
・disagreeに三人称単数の“s”を(文法・語彙)
・the idea は別の表現に (内容)総評
良かった点
・ハッキリ音を出そうとしていて比較的分かりやすかったです
・fluency(流暢さ)もそれに伴い情報量もなかなかありました改善点
(文法・語彙)
・3人称単数のs、複数形のsが抜けていることが多かったので意識して少しずつ直していきましょう
・冠詞や前置詞に気をつけましょう。at nightやin the daytime、use the busなどよく使う表現はセットフレーズとして覚えてしまいましょう(音声)
・ ideaの最後の母音がきつすぎたり、ingの最後に要らない母音の音が入ったりしていました
・/s/と/z/の発音を意識してみましょう(内容)
・情報が不確かなところや間違っているところが少しだけありました。その部分を正しい情報におきかえましょう
Umiさんの2回目の提出と田岡先生からのフィードバック
※Dropboxにリンクします
田岡先生からの2回目の音声フィードバック
田岡先生の2回目音声フィードバック
※Dropboxにリンクします
総評
今回のチャレンジですが、お疲れ様でした。Umiさんも感想で「情報をまとめるのが大変」話していましたが、本当にこれはそうでネイティブでも感じることです。難しい所だと思いますけれども練習あるのみです。今後もTOEFLテストの問題にトライしがら情報をまとめる力や構文などの英語のスキルを上げていっていただきたいと思います。引き続き頑張ってください。応援してます。
Umiさんの感想
私がこの公開添削を通じて感じたことは、短時間の中で情報を整理してそれを正確に伝えることの難しさです。
※Dropboxにリンクします
田岡 千明 先生
神戸女学院大学 共通英語教育研究センター 准教授
ETS Authorized Propell® Facilitator
ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
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Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test
各セクションは0~30のスコアで評価され、そのスコアに応じて4または5段階のレベルに分けられます。このレベルはTOEFL iBT®テストにおけるCEFR levelを反映しています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Speaking)
Speakingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT®test」と併せてご活用ください。
SpeakingはETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されており、Delivery(話し方)/Language Use(語彙の使い方)/Topic Development(トピックの展開)の大きく3つのポイントに分かれています。
TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Writing)
Writingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test」と併せてご活用ください。
Writingに関してもETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されています。
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