第4回 公開添削指導 TOEFL iBT®テストSpeaking対策 Integrated Tasksチャレンジ(動画解説)

 

学習者の回答をETS公認トレーナーの田岡千明先生に公開添削していただきます。田岡先生の具体的なフィードバックを参考にして、無料練習テスト(TOEFL iBT® Free Practice Test )でSpaking対策を行いましょう!

 

学習者のご紹介
大学生
Haruさん

  現在の英語力
初級者~中級者レベル
保有されている英語の資格:IELTS5.5、英検2級

 TOEFL iBTテストを受験する理由
大学の単位交換に利用できるから。留学の申請に必要だから
 目標スコア
TOEFL iBTテスト80

 

 目次
 問題演習
  Haruさんの1回目の提出と田岡先生からの総評とフィードバック(動画解説)
  ― 田岡先生の総評と音声フィードバック(動画)
  Haruさんの2回目の提出と田岡先生からのフィードバック(音声解説)
  ― 田岡先生の音声フィードバック(音声)
  今後の学習に向けてたお役立ちTips
  Haruさん感想(音声)

 

問題演習

今回Haruさんに挑戦していただくのは、SpeakingのIntegrated Tasks読む+聞く+話す」です。Integrated Tasksでは、45秒もしくは50秒で記事を読み、それについての対話や講義を聞いた後、準備時間30秒で意見をまとめ、制限時間60秒の中で解答します。

 

▼ Integrated Tasks「読む+聞く+話す(2問)」の設問画面 ▼

 

今回の問題は無料練習テスト(TOEFL iBT® Free Practice Test )から、出題されています。読者の皆さんもチャレンジしてみましょう。

 

1. [ Read → Listening → Speaking ]
Now read the passage from a psychology textbook. You have 45 seconds to read the passage. Begin reading now.

 

 

 

2. [ Read → Listening → Speaking ]   下記をクリックして音声を聞いてください

 

 

3. [ Read → Listening → Speaking ]
If this were an actual test question, you would have 30 seconds to prepare and 60 seconds to speak.

 

 

 

Haruさんの1回目の提出と田岡先生からの総評とフィードバック

Haruさんはどのように回答したのでしょうか。確認してみましょう。

※Dropboxにリンクします

 

田岡先生からの総評とフィードバック

【総評】
全体的にクリアで分かりやすくよく出来ています。気になるような長さの、音声の空白もなく、ちょうど100語程度話され、流暢さがあります。イントネーションも、話す速さと必要な内容を伝える際のペース配分もいいですね。behavior modificationという語句の定義を簡潔に説明し、講義パートでの例についてもうまくまとめられています。文法・語彙の部分についても三人称単数などや言い回しのちょっとしたミスがありますが、意味を不明瞭にするほどではありません。また論理的な関係を表す for example や however などの transitional phrases (接続表現)も効果的に使えていますし、関係代名詞や if や while などの接続詞を使った複文も使用できています。一点、例について述べるところで過去時制がでてきてしまったことが、おしかったかと思います。はい。ではもう少し詳しく内容をみていきます。最後に皆さんの学習にも役立つであろうtipsをお伝えしますね。

 

動画のスクリプト
動画内で紹介した公開添削のポイントは下記の通りです。
【Haruさんの回答】
Behavior modification means individuals modify their behavior through their experiences. It always happen withkids in the school. For example, they walk around the class while theyhad…theyshould be sitting down. The teacherwill get angry and they will be punished. So they learn this kind of action bring them to the in trouble. However, ifthey raise their hand to the…, to talk to the teacher, sit quietly and pay attention during the classes, the teacher willhave a good reaction and rewarded…and will reward them. So consequently they came to take actions that theirteacher reacted positively to.(101 words)

 

1つめのクリップ

① Behavior modification means individuals modify their behavior through their experiences.
・最初の定義の部分、うまくまとまっていてよくできています
・この①のあとにBehavior tends to repeat when it leads to positiveoutcomes and decrease(s)when it results innegative consequences.のようにどう変わるのかの概要をいれるのもありです。(内容)

 2つめのクリップ

② It always happen with kids in the school.
・3人称単数です。happen→happens(文法・語彙)
・特定の学校を指しているわけではないのでin the school→in school(文法・語彙)
・happenの母音/ǽ/をよりはっきり発音するとよいですね。‘cat’で使われる母音と同じです(音声)(発音記号の上の‘アクセント’記号をとりたいのですが…)

 3つめのクリップ

③ For example, they walk around the class while they had…they should be sitting down.
・classの発音の/l/を/r/ぽくならないようによりはっきりするとよいです(音声)
・おそらくhad to…と言いかけたのかと思いますが、言い直していますね。この辺りはOKです。(音声)

 4つめのクリップ

④ The teacher will get angry and they will be punished.
・ここでwillを使うと確信の度合いが高くなりすぎるので、can/might/mayといった助動詞で緩めるといいでしょう(特に2つめのwill)(内容/文法・語彙)→…and they might be punished.
・‘angry’の発音ですが最初の/ǽ/の音、また/r/が/l/ぽくならないようはっきりと。(音声)

 5つめのクリップ

⑤ So they learn this kind of action bring them to the in trouble.
・言い回しの問題bringthem to the in trouble → gets them in troubleまたはcauses them some trouble(文法・語彙)

 6つめのクリップ

⑥ However, if they raise their hand to the…, to talk to the teacher, sit quietly and pay at tention during the classes, the teacher will have a good reaction and rewarded…and will reward them.
・先ほどの指摘と同じになりますが、willの助動詞を変えるといいでしょう。特に二つ目は、必ずしも毎回そうなるわけではないので(内容/文法・語彙)
・“reward”の発音/r/をはっきり。(発音)
・言い直しているのはいいですよ。
・言い回しとしてhave a good reactionよりもreact positivelyなどの方が明瞭で一般的です(文法・語彙)。後で使用されていますね。これを使うと繰り返しになってしまいますが。一応コメントだけ。

 7つめのクリップ

⑦ So consequently they came to take actions that their teacher reacted positively to
・consequentlyのストレスの位置に注意です。第1音節にストレスがきます。(音声)
・ここで時制が過去になっているのは問題です。あくまでも例で、過去に実際に起こった話ではないので現在形にしましょう。(文法・語彙)
・take actionsをrepeat actionsにするのもありです(内容/文法・語彙)
・最後にまとめるという意味で、言い回しを変えてthey modify their behavior according to what their teachers perceive as proper classroom rules (先生が適切な教室でのルールとして考えるところに従って…). などにするのも別案としてありです。

 

 

Haruさんの2回目の提出と田岡先生からのフィードバック

※Dropboxにリンクします

田岡先生からの2回目の音声フィードバック

※Dropboxにリンクします

今後の学習に向けてたお役立ちTips

・Haruさんぐらい話せる方は異なる問題にどんどん挑戦して実戦力を鍛えるといいですね!
・その際Speaking Task 3のリスニング部分ではよく例がでてきますが、その際の時制に注意です。今回のよう
に現在形で一般的な例が提示される時もありますが、実際に過去に起こった具体例が話される時もあります。そ
の場合は過去形が使用されます。聞く際も回答する際も余裕があればそこも注意しておきましょう。
・また、さらに上を目めざすには口を動かす発音練習/l/と/r/や母音の練習を行うとよいでしょう。
・またHaruさんはできていましたが、皆さんも60秒100語(もちろんそれ以上でもいいのですが)は話せることを目指してください。

 

Haruさんの感想

今回スピーキングの公開添削を解いてみて、Reading、Listening両方の問題の要旨をつかんで、元の音声を元に自分の言葉で問題に答えることの難しさを感じました。

※Dropboxにリンクします

 

 

 

田岡 千明 先生
神戸女学院大学 共通英語教育研究センター 准教授

ETS Authorized Propell® Facilitator
ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator

#田岡千明先生

 

 


上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。


 

学習サポート・関連情報

 

Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test
各セクションは0~30のスコアで評価され、そのスコアに応じて4または5段階のレベルに分けられます。このレベルはTOEFL iBT®テストにおけるCEFR levelを反映しています。

toefl_speaking_rubrics

TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Speaking)
Speakingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT®test」と併せてご活用ください。
SpeakingはETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されており、Delivery(話し方)/Language Use(語彙の使い方)/Topic Development(トピックの展開)の大きく3つのポイントに分かれています。

TOEFL iBT Writing Section Scoring Guide TOEFL iBTテスト スコアガイド (Writing)

TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Writing)
Writingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test」と併せてご活用ください。
Writingに関してもETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されています。

TOEFL iBT®テスト/自宅受験TOEFL iBT®テスト「TOEFL iBT® Home Edition」
英語圏に限らず、世界の大学・大学院、その他機関で活用されています。また日本国内でも大学/大学院入試、単位認定、教員・公務員試験、国際機関の採用、自己研鑽、レベルチェック、生涯学習など活用の場は広がっています。

自宅受験TOEFL® Essentialsテスト 
2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。

TOEFL ITP®テスト
TOEFL ITP®テストプログラムは、学校・企業等でご実施いただける団体向けTOEFL®テストプログラムです。団体の都合に合わせて試験日、会場の設定を行うことができます。全国500以上の団体、約22万人以上の方々にご利用いただいています。

TOEFL®テスト公式オンラインショップ 
TOEFLテスト日本事務局が運営するオンラインショップです。日本で唯一TOEFL iBTテスト公式オンライン模試を販売しています。

 

TOEFL iBT®テストオンライン模試 TOEFL iBT® Complete Practice Test
最新情報をチェックしよう!