TOEFL iBTテスト各スキルでスコア25以上を取得された方に攻略するためのポイントを教えていただく「TOEFL Hack」。
今回はReadingスコア27のブリガム・ヤング大学ハワイ校の笠井美也さんに、アドバイスや受験への心構えなどを教えていただきました。TOEFLテスト学習者の皆さんにも学習や勉強のヒントが詰まっています。
笠井美也さん
TOEFL iBTテスト 2022年12月受験 Total Score:96
(Reading 27, Listening 27, Speaking 21, Writing 21)
その他受験されたことがある英語試験
英検準1級 2021年取得
学習歴(英語やTOEFLテストとの関わり)
私は、母の影響もあり英語とはかなり幼いころから親しんでいました。しかし、小学校のころには英語との関りもすっかりなくなっていたので私が本格的に英語に触れてきたのは中学生からになります。始めは、人よりも英語ができるくらいにしか思ってはいませんでしたが、学ぶにつれ好奇心そそられる文章やユーモアあふれるジョークに出会い、そこから少しずつ英語に興味を持ち始めました。TOEFL iBTテストについては、必ず越えなければならない壁と捉えていたので高校生の頃からTOEFL iBTテストの難易度や覚える必要のある単語のレベルなど見つけうる限りの情報を調べました。テストの日程もETSの公式サイトを通じて頻繁に確認を怠りませんでした。
対策を始める前の英語
英検準1級を高校生の頃に取得したため、準1級には受かっても1級には落ちるレベルだと思います。
目標スコア
私が編入しようとしていた大学の要求するスコアは80でした。しかし、この点数はあくまでも最低ラインなので余裕をもって100前後を目標にしました。編入の受付が今年の4月開始だったので4月までには目標点数を取得しようと決めていました。また、1回の受験も他の試験と比べると高価なこともあり、理想は1回で、ダメでも2回目の受験で目標点数を取得しようと計画を立てました。
目標スコアまでにかかった時間
およそ1年くらいかなと思います。内訳としては、単語や精読、速読など基礎英語力を高める勉強を11か月ほど、公式問題集を用いた実践演習は1か月程だったと記憶しています。
受験申込タイミング
席が満席で予約できないことだけは避けたかったので、3か月くらい前に申し込みました。あとから考えるとこれくらい余裕をもって申し込むのがベストだったのかもしれないなと思いいます。3か月もあれば自分がどの分野ができてどの分野が出来ないか分析と対策が出来ます。個人的には、試験対策は自分をどれだけ知れるかにかかっていると思うので、自己分析に多くの時間を割くためにも余裕をもって申し込むことをお勧めします。
英語を学習していてよかったこと
一番の魅力はやはり自分の触れることのできる世界が広がることです。私は、現在アメリカの4年制大学で勉強させてもらっていますが、英語に没頭しなければまず手に入れることのできない機会です。普段の自分では体験できないような世界へ連れて行ってくれるのは他でもない言語だと私は思います。また、字幕や吹き替えを介すことなく洋画やジョークを楽しめるのも英語学習者に与えられる特権ではないでしょうか?確かに、字幕や吹き替えを通じて私達にも彼らの感性やユーモアを感じることはできますが、そのようなツールを介さずとも彼らの感性を感じ取れる楽しさといいますか、成長したという達成感はやはり代えがたいものかなと思います。
学習法・対策
1日の学習時間
勉強時間はおよそ2時間から3時間程度だと思います。本番1週間前は6時間ほど打ち込んでいたと思います。勉強内容に関しましては、英単語のインプットはもちろんのこと英語でニュースを読んだり卒業式のスピーチを聞いたり、独り言で英語を話したりと始めるハードルが低く、継続しやすいものを選んでいました。どれだけ集中的に取り組んだとしてもそれが数日おきだと吸収しづらいと思います。だから、だらだらでもいいので毎日取り組めることに挑戦しました。これが、結果的に積み重なって結果につながったのかなと思います。
利用した教材
TOEFL対策は公式問題集と「極めろ!TOEFL iBT テスト リーディング・リスニング解答力」を使っていました。また、ロイター通信やBBCを通じて少しレベルの高い文章に触れました。さらに、自分の興味のある分野の論文を英語でも読んだりしてアカデミックな英語にも慣れるよう努めました。これらの記事や論文はネイティブがネイティブ向けに書くため容赦してくれません。分からない単語や表現が数えきれないほど出てくると思います。しかし、まったく同じような状況が本番でも襲い掛かってきます。これらのリソースに早いうちに慣れ親しみ、スラスラと読めるようになるとTOEFLのReading Sectionで心配することはないと思います。
英語の文章をスラスラと読む
日本語と英語では語順がそもそも違うため読み方が分からず苦労すると思います。その解決方法としては文構造を掴むことです。どこが主語で動詞で修飾語か判断が出来れば英文は見違えるかのように読みやすくなります。なので、スラスラと読むのに苦労する人はここから取り組むことをお勧めします。教材は大学受験用の教材で十分だと思います。「ポレポレ英文読解のプロセス50」や「基礎英文解釈の技術100」などを中心に学習すればいいと思います。
Reading Sectionの解き方
おそらく多くの人が一度、文章全体を読んでから設問に取り組んでいるのではないでしょうか。この方法の悪い点は文章の内容をほとんど忘れている点だと思います。800語から1000語近くの難しい英文を読んでその内容を一度で把握するのは至難の業だと思います。そこで私が取った対策は段落を読み終わると設問に移るというやり方です。この方法は1,2段落読み終わると設問に移って解ける問題を解く方法です。この方法のいいところは文章の内容をしっかりと覚えていられる点です。TOEFLの設問は段落の要約や内容一致の設問が多いこともあり、段落の内容が頭に残っているかいないかは設問に割く時間に大きな影響を与えると思います。文章は少しずつしか読めませんが設問に割く時間は少なくできるので結果的に早くReading Sectionを終えることが出来ます。私自身、この方法で18分残して設問をすべて解き終わったのでかなり効果的だと思います。この方法が全てとは思いませんが、時間内に解き終わらない人や文章の内容が頭に入ってこない人は試してみてはいかがでしょうか。
単語学習
私は、単語を覚える際にはとにかく目に入れる回数を増やすことを意識しました。朝の5分や通勤、通学時間、寝る前の5分前など1日のうちに単語に目に通す機会をたくさん増やしましょう。すると、自然と少しずつではありますが確実に覚えてきます。その際に気を付けてほしいのが、単語を思い出せない自分を責めないことです。2,000、30,000もの単語をたった数回目を通しただけで覚えるのはよほどの才能がない限り無理だと思います。100回かかってもいいので単語学習を習慣化するように意識するといいと思います。
ワンポイントアドバイス
今回ご担当いただきました笠井さんから動画でアドバイスをいただきました。
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
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