第20回 授業での実践事例 | 東京理科大学 半沢蛍子先生

 

スピーキングの苦手意識を和らげるために

東京理科大学は、文法や語彙の基礎知識がありリーディングにはある程度の自信を持っているが、スピーキングには強い苦手意識を持っている学生が非常に多い大学です。そのため、私が担当する授業では、全体を通じてシャドーイングや音読、そしてリテリング活動など「英語を発話すること」をとても重要視しています。こうした発話活動を行う際にTOEFL iBT®テストのPerformance Descriptors for the TOEFL iBT® TestTOEFL iBT®テストスコアガイド(speaking)、特にスコアガイドのdeliveryの観点がとても役に立っています。一般的に日本人英語学習者は実際の英語使用経験が乏しいため、英語を発話している人物のイメージが英語母語話者に限られてしまいます。そしてこうした限られたイメージはスピーキングスキル向上のために重要な点を具体的に想像することを難しくしています(例えば、「どういった発話がより良いのか?」「どんな点を直せばより高いレベルの発話となるのか?」)。この問題を解決するために、授業ではPerformance Descriptors for the TOEFL iBT® TestやTOEFL iBT®テストスコアガイド(speaking)のdeliveryを紹介した上で、「君たちは今の時点でスコア1もしくは2。今後目指していくべきはまずはスコア3だよ。スコア3というのは“話はだいたい分かりやすい。スラスラと話しているところもある。でも発音やイントネーションが少し分かりにくかったり、話のペースが一定でなかったりと、聞き手が意識的に理解しようとしなければならないときもある。状態”だよ」と説明しています。

 

具体的な授業方法としては、まず560~890語程度のテキストの理解活動、表現定着活動を行い、さらに同じテキストを基にした作文活動(内容に関するQAと内容に対する意見作文)を行います。最後の仕上げとしてPerformance Descriptors for the TOEFL iBT® Testとスコアガイドを紹介してから、自分で作文した内容をペアで発表し合います。理想的にはここでTOEFL iBT®テストのSpeaking Rubricsを基に「今のパフォーマンスはスコア2だった、次はスコア3を目指そう」「今の相手のスコアはこの点がクリアできていたからスコア3だ!」のように、学生自身が自己評価できることです。しかし、現時点では学生は自分のパフォーマンスをこなすことに必死で、評価の観点を理解はしているけれど、評価をすることまでは注意を向けることはできていません。今後はそれぞれのスコアのサンプル音声を聞かせて、評価の観点を深く理解したり、パフォーマンスに対する具体的なイメージを掴んでもらったりすることを予定しています。

 

英語能力測定試験TOEFL iBT®テストは、緻密な研究に基づいた詳細な採点基準がその特徴に挙げられます。私はこの採点基準を学生に説明し、内容を実践を通じて定着させることで、単にテストのスコアを上げるだけでなく、英語力といった一見掴みづらい能力を具体的に理解し、そして習得することができると考えています。まだまだ道のりは長いですが、学生のスピーキング苦手意識を少しでも和らげるために努力を続けていきたいと思います。

 

 

東京理科大学
半沢蛍子先生

早稲田大学教育学研究科博士後期課程修了(教育学博士)。早稲田大学国際教養学部で助手、助教を経て、現在東京理科大学理工学部専任講師。同大学にて4技能統合型授業、スキル特化型授業など幅広い英語授業を担当している。専門は第二言語習得。日本のように外国語(英語や中国語など)を日常的に使用しない外国語環境でのスピーキング習得過程や、効果的な学習方法を研究している。

東京理科大学
東京理科大学は1881年に「理学の普及を以て国運発展の基礎とする」という建学の理念のもと設立された。この理念のもと、自然および生命現象の本質と原理を解明し人類の叡智の進展をめざす「理学の知」と、様々な物・技術・システムを構築して人類の活動の充実と高度化に貢献する「工学の知」を協働させ、「自然と人間の調和的かつ永続的な繁栄への貢献」を目指した教育と研究を行っている。学部では幅広い視野を身につけるための教養教育と、理学・薬学・工学・経営学分野の基礎教育及び専門教育を行い、国際的視野を持った科学者・技術者を養成している。URL:https://www.tus.ac.jp/

 


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団体・教育関係者対象セミナー・イベント・ワークショップ・学会

ETS Japanでは英語教員対象を対象としたTOEFL iBT®︎テストの指導法のセミナー、ワークショップをはじめ、英語教育関連の様々な学会に参加し、TOEFL®テストに関する情報を提供しています。

 

TOEFL iBT®︎テスト特別受験制度

TOEFL®︎テスト日本事務局であるETS Japanでは、文部科学省より要請を受け、小学校の教員、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校及び高等専門学校の英語教員(常勤に限る)を対象にしたTOEFL iBT®︎テストの特別受験制度を設けています。

 

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TOEFL®︎テスト日本事務局では、教育機関・企業等の団体を対象にしたTOEFL iBT®︎テストバウチャーを取り扱っています。
団体がバウチャーを事前に購入、受験者にバウチャーを提供いただくことで、TOEFL iBT®︎テスト受験料の日本円での一括払いが可能になります。

 

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TOEFL ITP®テスト
TOEFL ITP®テストプログラムは、学校・企業等でご実施いただける団体向けTOEFL®テストプログラムです。団体の都合に合わせて試験日、会場の設定を行うことができます。全国500以上の団体、約22万人以上の方々にご利用いただいています。

ライティング指導を効率的に Criterion®
Criterion®(クライテリオン)を授業に導入することで、課題管理、採点、フィードバック、ピア学習を効率的に行うことを可能にします。

TOEFL®テスト公式オンラインショップ 
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TOEFL iBT®テスト/自宅受験TOEFL iBT®テスト「TOEFL iBT® Home Edition」
英語圏の大学・機関だけでなく、世界中の大学・機関で、公式スコアとして留学や就活などに活用されています。コンピュータ上で受験し、スピーキングは回答音声をマイクを通して録音、ライティングはタイピングで回答します。

自宅受験TOEFL® Essentialsテスト 
2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。