第22回 授業での実践事例 | LINGO L.L.C. 小玉英央先生

 

留学試験対策校LINGO L.L.C.でのTOEFL®テスト対策授業

 

 目次
 留学試験としてのTOEFL®テスト対策
 Writing Independent Taskの授業
 自分でできるWriting対策
 最後に

 

留学試験としてのTOEFL®テスト対策

LINGO L.L.C.(リンゴ・エル・エル・シー)はTOEFL®テストやIELTSTMなど留学を目指す方が受ける試験の専門対策校で、受講者のほとんどが明確なスコアの目標を持っています。試験対策ではなく英語力を伸ばす勉強をすべきという意見もあると思いますが、当校が試験対策校ということもあり、スコアアップを目指すことで結果的に英語力も上がるという考えで授業を行っています。もちろんテクニックだけで達成できるわけではなく、地道な英語力向上のためのトレーニングも必要になります。

4技能の中で自分だけでは対策しにくいのがWritingとSpeakingだと思います。今回はWriting Independent Taskについて、当校の授業で行っていることと、学習者が自分でできることをお伝えします。

Writing Independent Taskの授業

当校ではグループレッスンでも添削指導を中心に進めます。受講生が宿題で書いた答案を講師が添削して授業でお返ししています。また、授業中にWritingの答案を作成してその場でフィードバックをする場合は、Google Documentを利用します。全員で同じ画面を見て改善点を共有することが出来ます。今はZoomを使ったリモート授業も増えたので、画面共有と合わせて活用すると非常に便利です。

授業内では、以前、受講したTOEFL iBT®テストPropell®ワークショップで学んだことを伝えています。TOEFL®テストのWritingはあくまでもfirst draftであり、完璧な答案でなくても高得点が取れることが強調されていました。その場で課題文を見てリサーチをせずに書くわけですから、自分の主張をサポートする具体例は身近なエピソードで十分です。難しい単語や構文を使おうとしてミスが多くなってしまう方には、まずは中学英語でいいので正確に相手に伝わる文章を書くようにお伝えしています。Body段落の始めも格好をつけず、First,やSecond,で全く問題ありません。
According to a survey conducted by…といった暗記表現を使う方には、かえって減点材料になることを伝え、具体例として自分のエピソードを書くことをお勧めしています。内容的には小学生が書く作文のようなものであったとしても、自分の主張をサポートできていれば高得点も可能です。

授業で大切なことは、受講者のレベルに合わせて目指すべき答案を明確にすることです。Writingで15点が目標の方と25点を目指す方とでは理想的な答案は異なります。当校の授業でお渡しするサンプル答案は全て日本人が書いたもので、受講者のレベルにより使い分けています。答案を自力で作り上げるよりは真似から入る方が簡単で早く習得できます。ネイティブが書いた文章も魅力的ですが、あまりに高度過ぎると真似するのが難しいです。

自分でできるWriting対策

受験生が授業を受けずに自分でできる対策もあります。The OFFICIAL GUIDE to the TOEFL iBT® TestにはIndependent Taskの課題一覧が掲載されています。それを使って15分程度でアイディア出しとBody段落1つを100単語程度で書く練習をお勧めしています。

アイディア出しは5分程度を使い、課題を理解して全ての立場についてサポートする理由を考えます。その上で、自分で書きやすいと思える立場を選んでWritingを始めます。Body段落は「トピックセンテンス→説明→具体例」という英文の典型的な構成をお勧めしています。特に具体例を長めに書いて語数を伸ばすことを意識していただきたいです。

答案は一晩寝かせて、翌日に冷静になった状態で読み直してください。内容的に伝わりやすいか、文法的なミスはないかを検証します。文法ミスが多い方には、無料のGrammarlyなどの英文校正ソフトも便利です。全ての間違いを直してくれるわけではありませんが、自分の添削との答え合わせができます。

最後に

TOEFL®テストを受験する多くの方は、留学や進学といった目標をお持ちです。授業を通してそのような方々のお手伝いができるのは、大変やりがいのある仕事だと思っております。少しでも多くの方に試験の要件を突破して次のステップに進んでいただきたいです。

 

 

LINGO L.L.C. 留学試験対策本部長
小玉英央先生

ニューヨーク州立大学プラッツバーグ校を卒業(学位:BA in Communication)。民間企業に勤めた後、教員免許を取得して中学・高校で英語講師として勤務。その後LINGO L.L.C.に入社し、IELTSとTOEFL® Testの試験対策講座を担当。現在は責任者として各講座のカリキュラム作成にも携わっている。
著書:「IELTS必須英単語4400」(2016年5月新刊)
林功著・監修 / 小玉英央著(ベレ出版)

 


上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。


 

サポート・関連情報

団体・教育関係者対象セミナー・イベント・ワークショップ・学会

ETS Japanでは英語教員対象を対象としたTOEFL iBT®︎テストの指導法のセミナー、ワークショップをはじめ、英語教育関連の様々な学会に参加し、TOEFL®テストに関する情報を提供しています。

 

TOEFL iBT®︎テスト特別受験制度

TOEFL®︎テスト日本事務局であるETS Japanでは、文部科学省より要請を受け、小学校の教員、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校及び高等専門学校の英語教員(常勤に限る)を対象にしたTOEFL iBT®︎テストの特別受験制度を設けています。

 

団体対象TOEFL iBT®︎テストバウチャー

TOEFL®︎テスト日本事務局では、教育機関・企業等の団体を対象にしたTOEFL iBT®テストバウチャーを取り扱っています。
団体がバウチャーを事前に購入、受験者にバウチャーを提供いただくことで、TOEFL iBT®テスト受験料の日本円での一括払いが可能になります。

 

団体・教育関係者向けNewsletter

ETS Japanでは、団体・教育関係者向けに新着情報メールを毎月1回の定期配信と不定期の臨時号を配信しています。定期配信の内容は、TOEFL®テスト、ETSプロダクト、ETS、ETS Japanの新着情報やセミナー・イベント情報に加えて、よくある質問の共有やTOEFL® Web Magazineの関連記事のご紹介などをお届けしています。無料で登録できますので、ぜひご活用ください。

 

 

TOEFL ITP®テスト
TOEFL ITP®テストプログラムは、学校・企業等でご実施いただける団体向けTOEFL®テストプログラムです。団体の都合に合わせて試験日、会場の設定を行うことができます。全国500以上の団体、約22万人以上の方々にご利用いただいています。

ライティング指導を効率的に Criterion®
Criterion®(クライテリオン)を授業に導入することで、課題管理、採点、フィードバック、ピア学習を効率的に行うことを可能にします。

TOEFL®テスト公式オンラインショップ 
TOEFL®テスト日本事務局が運営するオンラインショップです。日本で唯一TOEFL iBT®テスト公式オンライン模試を販売しています。

TOEFL iBT®テスト/自宅受験TOEFL iBT®テスト「TOEFL iBT® Home Edition」
英語圏の大学・機関だけでなく、世界中の大学・機関で、公式スコアとして留学や就活などに活用されています。コンピュータ上で受験し、スピーキングは回答音声をマイクを通して録音、ライティングはタイピングで回答します。

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2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。

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