第33回 TOEFL iBT®テストスキル向上シリーズ その3 Vocabulary Skills

第33回 TOEFL iBT®テストスキル向上シリーズ その3 Vocabulary Skills
※TOEFL iBT®テストは2019年にテスト内容の一部が変更となりました。現在のテストと異なる内容が含まれておりますが、基本的な考え方や学習方法に違いはないため掲載しています。詳細はこちらをご確認ください。

 

皆さんこんにちは。秋も深まり、いよいよ冬になってきましたね。アメリカではThanksgivingが終わると一気にholiday season moodになり、勉強も仕事もモチベーションが落ちてくる頃です。TOEFL®テスト学習に取り組んでいる方は、年末年始の時間を有効に使えるように、今から準備をしておきましょう。さてつい先日、福岡のとある大学でTOEFL iBT®テストをベースとした、英語スキル向上のためのワークショップを行ってまいりました。その時に学生にボキャブラリ習得について話したので、第19回(TOEFL iBT®テストスキル向上シリーズ その1 Summarizing Skillについて)、第31回( TOEFL iBT®テストスキル向上シリーズ その2 Identifying Problems)と扱ってきたテストスキル向上シリーズを今回扱いたいと思います。

 

皆さんはボキャブラリをどのように習得していますか?人によって様々な方法があると思います。例えば、

  • ・紙に何十回、何百回と書いて覚える
  • ・音声で聞く
  • ・音読する
  • ・語呂合わせを作る

 

最終的に単語を覚えて、使えるようになっていればいいので、どの方法が最適、という事はありません。自分にとって覚えやすい、かつより効率の良い(=あまり時間がかかりすぎない)方法を探しましょう。以下、私のほうからあくまでも参考までに、お勧めの単語習得方法をご紹介します。

 

単語習得方法

その1:リストは使わず、文章の中で覚える

単語参考書の中には、学習する単語が表形式になっているものが多いですね。左側に単語、右側に意味が大概書いてあります。ただそれでは皆さんの読解力がつかないという問題点があります。まるで元素記号でも覚えるような、機械的な暗記になってしまいがちです。ただ英語を使う上では、単語は単体としてではなく、Listeningの講義の中で、Readingのパッセージの中の一部として出てきます。ですので、リスト形式ではなく、長文の中に入っているものを使うようにしましょう。また最近の単語集は音声CDも付属しているものが多いですので、長文を読む代わりにListening題材として聞きながら覚えることもできます。

 

その2:英英辞典は使わず、類義語辞典を使う

中学・高校生時代の英語の先生に、「単語学習にはできるだけ英英辞典を使いなさい」と指導された人はいませんか?私もその一人で、実際に使ってみました。ただ英英辞典の難点は、単語の意味・定義が全部長い英文で説明してあることです。ヘタすると調べたい単語そのものよりも難しかったりして(笑)、本末転倒に感じることがありました。

そこで私が提唱したいのは、英英辞典ではなく類義語辞典です。英語ではthesaurus(シソーラス)と言います。これを使うと(当たり前ですが)、1つの単語につき、それに意味が似た単語が幾つか出てきます。ここで大事なのは、「1つの単語を、別の単語で言い換えてくれている」ということです。そう、これはTOEFL®テストのReadingにおける単語問題と全く同じなのです。そしてやたら長い英語の説明もないので、厳密な意味を理解するというよりは、類義を見ることで大体の意味やニュアンスが判る、ということです。自分の電子辞書に類義語辞典が入っていない、という方は、オンラインで無料で使える類義語辞典がありますので、使ってみてはどうでしょうか。

 

その3:接頭辞・接尾辞で覚える

これもよく聞く方法だと思いますが、やはり応用力は広いのです。特にTOEFL®テストでは難易度の高い単語が試される時がありますので、意味がわからなくても単語のパーツから意味を推測できれば、だいぶ楽で助かりますよね。以下、代表的なものをいくつかリストアップしておきますので、役に立ててください。

 

接頭辞

con- / com- 「共に」
      congress 会議 「共に進む(gress)」
      concern 関係する、心配する 「共に分ける(cern)」
de- 「下に」「否定」
      decline 下降する 「下に傾く(cline)」
      deposit 預ける、置く 「下に置く(posi-)」
dis- 「分ける」「否定」
      discern 見分ける 「分離する+分ける(cern)」
      distribute 分配する 「分けて与える(tribute)」
ex- / e- 「外に」
      exceed 超える 「外に進む(ceed)」
      exclude 除外する 「外に閉じる(clude)」
in- / im- 「内に、中に」「否定」
      include 含む 「中に閉じる(clude)」
      inspect 検査する 「中を見る(spect)」
inter- 「相互に」
      interaction 相互作用 「相互の動き(action)」
      international 国際的な 「国(nation)相互の」
pro- 「前に」
      promote 促進する 「前に動かす(mote)」
      progress 前進する 「前に歩く(gress)」
pre- 「前に、前もって」
      precede 先立つ 「前に行く(cede)」
      predict 予測する 「前もって言う(dict)」
re- 「後ろへ、元へ、再び」
      recline もたれる、寄りかかる 「後ろに傾く(cline)」
      respect 尊敬する 「再び見る(spect)」
sub- 「下(方)に」
      submit 提出する 「下に送る(mit)」
      subscribe 署名する、定期購読する 「下に書く(scribe)」
sur- 「上(方)に、超えて」
      surface 表面 「顔(face)の上」
      surpass 超える 「超えて+通る(pass)」

接尾辞

-ceed / cede 「行く」
      exceed 超える 「外に(ex)行く」
      precede 先立つ 「前に(pre)行く」
-cern 「分ける」
      concern 関係する、心配する 「共に(con)分ける」
      discern 見分ける 「分離する(dis)+分ける」
-cline 「傾く」
      decline 下降する 「下に(de)傾く」
      recline もたれる、寄りかかる 「後ろに(re)傾く」
-clude 「閉じる、閉め出す」
      exclude 除外する 「外に(ex)閉じる」
      include 含む 「中に(in)閉じる」
-dict 「言う」
      predict 予測する 「前もって(pre)言う」
      dictator 独裁者 「言う人→命令する人」
-gress 「進む」
      congress 会議 「共に(con)進む」
      progress 前進する 「前に(pro)歩く」

 

まだまだ沢山ありますが、まずはこれくらいにしておきましょう。
いかがでしょうか?少しでも皆さんの単語習得のヒントになればと思います。

それではまた次回お会いしましょう!

 

 


 

五十峰 聖先生 
桜美林大学 芸術文化学群 特任講師

ETS Authorized Propell® Facilitator
ETS TOEFL ITP® Teacher Development Workshop Facilitator

#五十峰聖先生

 

 


上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。


 

学習サポート・関連情報

★テスト受験までの8週間サポート★


初めてTOEFL iBT®テストを受験される方のうち、次の対象者には週1回✖️8週間 の受験支援メール配信とTOEFL iBT® Test Prep Plannerの無料配送を行っています。
対策塾などに通わず、独学で勉強されている皆さん、「TOEFL®テストの勉強は孤独・心配・不安…」と感じていませんか?
ETS Japanは、8週間サポートを通じて、学習計画の立て方や、勉強に必要な情報の探し方をお手伝いします。目標スコア獲得に向けて受験日まで一緒に進んでいきましょう!

 

★公式教材を利用して目標スコアを目指そう★


目標スコア別に公式教材を利用した学習法を教材ショップのスタッフがご提案。学習の目安や各教材ごとの学習方法など、ぜひ参考にしてください。

 

 

Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test
各セクションは0~30のスコアで評価され、そのスコアに応じて4または5段階のレベルに分けられます。このレベルはTOEFL iBT®テストにおけるCEFR levelを反映しています。

toefl_speaking_rubrics

TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Speaking)
Speakingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT®test」と併せてご活用ください。
SpeakingはETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されており、Delivery(話し方)/Language Use(語彙の使い方)/Topic Development(トピックの展開)の大きく3つのポイントに分かれています。

TOEFL iBT Writing Section Scoring Guide TOEFL iBTテスト スコアガイド (Writing)

TOEFL iBT®テスト スコアガイド(Writing)
Writingセクションの採点基準です。上記の「Performance Descriptors for the TOEFL iBT® test」と併せてご活用ください。
Writingに関してもETSが公表しているスコア基準表に沿って採点されます。採点基準はIndependent Task用・Integrated Task用にそれぞれ作成されています。

TOEFL iBT®テスト/自宅受験TOEFL iBT®テスト「TOEFL iBT® Home Edition」
英語圏の大学・機関だけでなく、世界の大学・機関で、公式スコアとして留学や就活などに活用されています。コンピュータ上で受験し、スピーキングは回答音声をマイクを通して録音、ライティングはタイピングで回答します。

自宅受験TOEFL® Essentialsテスト 
2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。

TOEFL ITP®テスト
TOEFL ITP®テストプログラムは、学校・企業等でご実施いただける団体向けTOEFL®テストプログラムです。団体の都合に合わせて試験日、会場の設定を行うことができます。全国500以上の団体、約22万人以上の方々にご利用いただいています。

TOEFL®テスト公式オンラインショップ 
TOEFLテスト日本事務局が運営するオンラインショップです。日本で唯一TOEFL iBTテスト公式オンライン模試を販売しています。

 

TOEFL iBT®テストオンライン模試 TOEFL iBT® Complete Practice Test
最新情報をチェックしよう!