Criterion®(クライテリオン)導入校
東京大学教育学部附属中等教育学校 英語科
戸上和正先生
東京大学教育学部附属中等教育学校の戸上和正先生に教育機関向けライティング指導ツールのCriterion®(クライテリオン)の利用目的や授業での活用方法などをお伺いしました。
▲ 構成に関するコメント
▲ ピアグループ設定画面
高校3年生にあたる6年生の「英語表現II」でCriterion®を使っています。本校では英語表現IIは5年・6年で2単位ずつ分割履修にしており、5年生ではディスカッション、ディベート、プレゼンテーション、スピーチなど「口」を使った、「チーム」で取り組む課題が中心です。6年生になってからは打って変わって「個人」で「書く」ことが中心になります。
Criterion®の使い方に関しては私もまだ試行錯誤の最中でやることが固定しているわけではないのですが、一つのトピックに対して2回エッセイを提出してもらい、差異を見られるようにしました。
前半はCriterion®で使えるトピックの中から教科書のトピックに近いものを選んで取り組みました。6年生の最初はCompare and Contrastの表現としてブロックスタイルとポイントバイポイントスタイルについて学び、トピックによってどちらのスタイルが適しているか考えさせました。仕上げとして、Criterion®でCompare and Contrastのトピックで提出してもらいました。
後半はまずペアで一つのエッセイを作ってもらい、それぞれCriterion®でそのエッセイを提出してもらいました。この二人で作るエッセイというのは例えば、ボディのコアとなる3つのトピックセンテンスと、それらのオーバービューであるイントロダクション、まとめであるコンクルージョンで構成されます。この時点ではサポーティングセンテンスはありません。その後、一人一人が別々のサポーティングセンテンスを追加してエッセイを完成させて提出します。この結果を見比べることで、どちらがより説得力のある例示や説明ができたかを確かめる活動ができました。結果として同じエッセイを元にした二つの異なるエッセイが生まれます。それらをクラス全体で見比べながら、どのような展開の違いがあるか、サポーティングセンテンスの説得力、コンクルージョンの書き方などに関して議論を行いました。それを二つのトピックで行いました。
その他には、最初に提出されたエッセイに私が内容面についての質問を追加したものを印刷して生徒に配り、質問に対して生徒同士でコメントを記入してもらいました。そして2回目の提出では、書かれたコメントを反映させながらエッセイのリバイズをしてもらいました。
▲ アンケート結果:1=全く感じない 5=大いに感じる
私としては形成的評価、つまり学習者がどのようにリフレクションし、うまく自身の学習内容に活かしていくのかということに興味があります。そういったこともありペアでお互いにエッセイを見せ合ったり、Criterion®の構成部分を自分でしっかり考えるような、振り返る時間を作ってあげたいと考えています。今の授業の構成では最後の5分を振り返りの時間に取るような形があるんですが、教師としては5分も取れればすごいなと思うと同時に、学習する側としては「この内容を5分で振り返るの?」と思う時もあると思うんですよね。だから振り返り自体を授業にしてしまう時があってもいいんじゃないかという発想もあります。
そのくらいリフレクションは大事だと思いますし、特にここ10年ぐらいでそのような時代がやってきたと感じています。授業を受ける学習者側に「どんな変化をもたらしてあげるのか」というところが本来的なことですので、生徒達には「フィードバックするスキル」「自分をリフレクションするスキル」を身に付けてもらいたいですし、さらにそれらを自分の中に組み込んで自分を評価するメタ認知的な力というのは、言っただけではできないので、教師の指導により実行させる。そういうことはどの授業をやるにしても重要視していきたいと思っています。
Criterion®(クライテリオン)導入校 東京大学教育学部附属中等教育学校 英語科 戸上和正先生 東京大学教育学部附属中等教育学校の戸上和正先生に英語教育の取り組みやオンライン授業についてお[…]
東京大学教育学部附属中等教育学校 英語科
戸上和正先生
千葉大学教育学部卒、千葉大学大学院(教育学修士)修了。10数年私立高等学校の外国語科教諭として務めた後、現職につきました。今年で12年目です。ここ数年は探究型学習、プロジェクト型学習と協働に関する研究に勤しんでおります。英語でどんな世界を広げてあげるか。これが今の私の最大のテーマです。教育界のみならず、生きている限りたくさんの方々と語り合えたら幸せです。気軽にご連絡を!
東京大学教育学部附属中等教育学校
前身は1921(大正10)年創立の7年制の東京高等学校。1948年に新制中学校として編成され、その翌年に新制高等学校が発足。以来、中高一貫教育における教育研究と教育実践の連携の場として重要な役割を担う。「双生児研究」「6年一貫カリキュラムの研究」「協働的な深い学び」「卒業研究を含む総合学習」「教員・生徒・保護者が一堂に会する三者協議会」などの独特な取り組みは多くの教育研究者から注目されている。
URL:http://www.hs.p.u-tokyo.ac.jp
上記は掲載時の情報です。予めご了承ください。最新情報は関連のWebページよりご確認ください。
サポート・関連情報
Criterion®(クライテリオン)を授業に導入することで、課題管理、採点、フィードバック、ピア学習を効率的に行うことを可能にします。
TOEFL iBT®︎テスト特別受験制度
TOEFL®︎テスト日本事務局であるETS Japanでは、文部科学省より要請を受け、小学校の教員、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校及び高等専門学校の英語教員(常勤に限る)を対象にしたTOEFL iBT®︎テストの特別受験制度を設けています。
団体対象TOEFL iBT®︎テストバウチャー
TOEFL®︎テスト日本事務局では、教育機関・企業等の団体を対象にしたTOEFL iBT®︎テストバウチャーを取り扱っています。
団体がバウチャーを事前に購入、受験者にバウチャーを提供いただくことで、TOEFL iBT®︎テスト受験料の日本円での一括払いが可能になります。
団体・教育関係者向けNewsletter
ETS Japanでは、団体・教育関係者向けに新着情報メールを毎月1回の定期配信と不定期の臨時号を配信しています。定期配信の内容は、TOEFL®テスト、ETSプロダクト、ETS、ETS Japanの新着情報やセミナー・イベント情報に加えて、よくある質問の共有やTOEFL® Web Magazineの関連記事のご紹介などをお届けしています。無料で登録できますので、ぜひご活用ください。
TOEFL ITP®テストプログラムは、学校・企業等でご実施いただける団体向けTOEFL®テストプログラムです。団体の都合に合わせて試験日、会場の設定を行うことができます。全国500以上の団体、約22万人以上の方々にご利用いただいています。
英語圏の大学・機関だけでなく、世界中の大学・機関で、公式スコアとして留学や就活などに活用されています。コンピュータ上で受験し、Speakingは回答音声をマイクを通して録音、Writingはタイピングで回答します。
自宅受験TOEFL® Essentials™テスト
2021年から自宅受験型の新しいテストとしてリリースされました。約90分の試験時間、短い即答式タスクが特徴のアダプティブ方式の導入されています。公式スコアとして留学や就活などにご利用いただけます。